いろいろな星座
春の大三角形や、大きな星座が見える春の季節
春の星は、全体的に明るい星が少ないのが特徴ですが、そのためかえって大きな星座が目につきます。まず北の方角を見ると、ひしゃく型に並んだおおくま座、北極星をもつこぐま座があります。おおくま座のひしゃくの先を下の方にのばすと、しし座のレグルスが見えます。しし座の前にはかに座、後ろにはおとめ座のスピカが見えるはずです。そして、この3星座の南には、星座のなかでもいちばんの大きさをほこるうみへび座が泳いでいます。また、この季節は「春の大三角形」や「春の大曲線」などもあらわれ、星座を見つけるときの目印になっています。
天の川をはじめ、たくさんの星が集う夏の星座
夏の夜空は天の川がもっとも美しい季節です。天の川の中心にある3つの大きな星は、こと座のベガ、わし座のアルタイル、十字形に並ぶはくちょう座のデネブで、日本や中国では七夕(たなばた)の星として、ベガを織姫星、アルタイルを牽牛星と呼んで親しんできました。また、この3つの星を結ぶと、大きな二等辺三角形になることから「夏の大三角形」とも呼ばれいています。そのほかにも、天の川の南にはへびつかい座、その下にはSの字をしたさそり座がひときわ明るく輝いています。
すずしい秋の夜空をいろどるギリシャ神話の星座たち
夏のにぎやかさと変わって、秋の空には、あまり明るい星は見あたりません。そんななかでも、天の川にくっきりとWの字を描くカシオペアは、ひときわ目立って見えます。その下を見ると、巨大な四角形が目につくでしょう。これが「秋の大四辺形」です。秋の大四辺形は、ペガスス座の胴体を形づくっており、北東にはアンドロメダの姿も見えます。これらは、1つのギリシャ神話で結びつけることができ、物語を知っていればなお興味深いにちがいありません。また、南には秋の夜空にたった1つの1等星、フォーマルハウトもあり、天気のよい夜にはその姿を見ることができるはずです。
2つの1等星が輝くオリオン座や大星雲が見られる冬の夜空
冬の夜空は、夏の次に明るくにぎやかです。代表的なオリオン座をはじめ、オリオン座の腰にあたる3つの星のすぐ南側には有名なオリオン大星雲が、オリオンをはさんで右にはおうし座、左にはおおいぬ座のシリウスを見ることができます。シリウスとオリオン座のペテルギウス(左上の1等星)を結び、左側へのばすと、こいぬ座の1等星プロキオンにぶつかります。この正三角形を「冬の大三角形」と呼んでいます。
南十字星、マゼラン星雲など、見ごたえある南天の星たち
北半球に位置する日本では、南半球の星座を見ることができません。南半球の星座を見られる国は、オーストラリアやハワイ、グアムなどの南の国です。南天の星を代表するのは、南十字星、大小マゼラン星雲です。とくに、オーストラリアやニュージーランドでは、場所によって1年じゅう南十字星を見ることができる地域もあります。星座によっては、北半球では目立たなかったものが、南半球では明るく見えるものもあり、たいへん興味深いです。とくに天の川は北半球とはくらべものにならないほど大きく、見る人を圧倒します。
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