外毒素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 22:37 UTC 版)
外毒素(がいどくそ、exotoxin , extracellular toxin)とは細菌が菌体外に放出する毒性を有する代謝産物(毒素)の総称で[1]、その成分はタンパク質あるいはポリペプチドである。産生条件や菌種によっては、いくつかの点で内毒素と外毒素をはっきり分けることが困難な場合があると指摘され[2]、外毒素と呼ばず細菌性蛋白質毒素と呼ぶこともある[2]300種以上[3]の毒素が知られているが、異なる菌種が類似した毒素を産生するのは、蛋白質毒素の産生に係わる遺伝子の水平伝播が原因である[2]。一般にグラム陽性菌やグラム陰性菌が産生する単一タンパク質または糖タンパク質などの複合体である。
- ^ a b c 鈴木潤、細菌毒素と健康 (病原因子の解析) 生物物理化学 2006年 50巻 2号 p.67-70, doi:10.2198/sbk.50.67
- ^ a b c d e f g 西渕光昭、細菌毒素あれこれ 化学と生物 2001 年 39 巻 7 号 p. 448-453, doi:10.1271/kagakutoseibutsu1962.39.448
- ^ J.E. Alouf : ‘Bacterial protein toxins’, in “Bacterial Toxins: Methods and Protocols”, ed. by O. Holst, Human Press, 2000, p. 1.
- ^ a b c d e 永宗喜三郎、本田武司、細菌性食中毒と毒素 日本食品微生物学会雑誌 1996年 13巻 2号 p.55-61, doi:10.5803/jsfm.13.55
- ^ Arshad ULLAH, 新井俊彦、Edwardsiella tardaが産生する外毒素性物質 魚病研究 1983年 18巻 2号 p.71-75, doi:10.3147/jsfp.18.71
- ^ 飯田貴次、坂井貴光、高野倫一、エドワジエラ症 魚病研究 2016年 51巻 3号 p.87-91, doi:10.3147/jsfp.51.87
- ^ 三好・秋山徹、内山竹彦、スーパー抗原活性を有する細菌外毒素群 日本細菌学雑誌 1995年 50巻 2号 p.501-508, doi:10.3412/jsb.50.501
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