羽化
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/02 02:25 UTC 版)
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羽化(うか)とは、昆虫が、幼虫または蛹から成虫に脱皮・変態すること。英: Eclosion。
昆虫の羽(はね・翅(し))はほぼ全ての昆虫に見られる、昆虫独自の構造である。昆虫において完成した翅は成虫にしか見られないことから、成虫になるときの脱皮を特に羽化という。
概要
昆虫の変態の様式は大きく分けて不完全変態と完全変態に分けられる。
不完全変態の昆虫の場合、幼虫の背中には小さな翅があり、羽化の際にこれが大きくなる。完全変態の昆虫では、幼虫の間は翅は外から見えず、蛹になってはじめて外見上でわかるようになる。
いずれにせよ成虫になるときには、翅が一気に伸びて成虫の姿になる。
蛹から出た直後は翅は皺くちゃで、体液を送り込むことによって翅を伸ばす。そのため、翅が伸びるための十分な空間がない場合、翅が充分に伸びず、その後の活動が出来なくなる。これは昆虫に良く見られる事故の一つである。カブトムシやクワガタムシなど地中に蛹室を作る昆虫によく見られる。
セミ、トンボ、チョウなどは翅が伸び切るのに時には数十分を要し、翅が固まるまではさらに時間がかかる。この間に翅に何かが触れたり、風などで吹き飛ばされたリすると、翅が伸び切らなかったり、歪んたりといった事故を起こして翅が奇形化し、やはりその後の活動に支障を来す。この様な昆虫では、羽化は夜間に行なわれる場合が多い。
他方、翅が伸びてしまうのにほとんど時間がかからないものもある。ユスリカの場合、蛹が水底から泳ぎ上がり、水面に頭が触れると脱皮が始まり、成虫の体が出てくると、あっという間に翅が伸びて成虫が水面の上に乗った形になる。
関連項目
羽化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:53 UTC 版)
蛹は蛹化後約10日 - 2週間後に約2時間の脱皮で羽化する。幼虫が土に潜ってから羽化するまでは約20日間で、羽化直前の蛹を観察すると複眼・大顎の部分が黒く変色するほか、前日には脚が赤っぽく色づいている。羽化に際してはまず脚を少しずつ動かしながら腹部を動かしてうつぶせの姿勢になり、腹部の皮の襞が伸びて余分な皮が腹部後ろに集まる。その後翅が伸び始めるとともに体幅が広がり、頭部・胸部の背中側の殻が割れて成虫の頭部が現れ、約2時間以上をかけて翅を伸ばしつつ蛹の殻を脱ぎ捨てると最後に脚が抜け出して羽化完了となる。羽化直後の新成虫は真っ白な色をしているが、羽化完了から約2時間後には淡褐色に変色し、その後は徐々に色が濃くなり翌日には緑色 - 暗褐色の体色になる。 羽化直後の新成虫はまだ体が柔らかく、外敵から身を守れないため、体が硬化するまでしばらく地中に留まり、羽化後5日 - 1週間程度経過すると蛹室を脱出して地上に這い出し、活動を開始する。新成虫は野生下では8月初め - 10月にかけて出現し、間もなく池に移動して11月初旬ごろまで活動するが、新成虫の繁殖は来年以降に持ち越される。 羽化直後の新成虫は体表が水を弾くためか、しばらくは水中にうまく潜れずミズスマシのように水面を泳ぎ回ることがある。また体が完全に硬化するまでには(餌を十分に摂食した場合)活動開始から1 - 2週間程度かかるが、それまでの新成虫は「共食いの少ないゲンゴロウにとって最も共食いが起きやすい時期」であり、他のゲンゴロウとともに飼育すると捕食される危険性がある。実際に都築・谷脇・猪田 (2003) は「羽化直後の新成虫を前年生まれの成虫を同居させたところ一晩で捕食され、本来は硬くて食べ残されるはずの腹部・前翅・後脚まできれいに食べつくされてしまった」と記録している。
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