けん‐じょう〔‐ジヤウ〕【献上】
献上品
(献上 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/08 23:44 UTC 版)
上品な言い方で献上品(けんじょうひん)、より一般的には貢物(みつぎもの、英:tribute)とは、権力者や身分の高い人への贈り物(プレゼント)のことである。献上物(けんじょうもの)とも。
逆に身分が高い者から低い者へ贈る事を「下賜(かし)」といい、特に天皇からの贈り物は「恩賜」と呼ばれる。
世界各地で古代から、こうした贈り物は行われており、現代でも続いている。
歴史
古代エジプトのファラオに献上品(貢物)が国内の人々や周辺諸国の人々から贈られた記録が残されている。ヌビア、エチオピア、シリア[1]など、膨大な量の貢物が贈られた記録が壁画やヒエログリフで残されている。
日本国内
歴史
江戸時代
江戸時代には各藩から将軍家(江戸幕府)に対して献上品が贈られた。
参勤交代の際には、各藩は将軍への献上品を持参した[2]。献上品は馬や銀が定番だった[2]。また、各藩自慢の名産品の初物(はつもの)も多く、領内で一番最初に採れたものをいちはやく将軍に献上することが一般化した[2](なお、各藩は将軍家への献上品だけでなく、幕府“要人”への“土産”も持参した。また、参勤交代で他藩を通過する際には、贈答品として馬を贈ることも行われた。)。献上品や贈答品には、藩の面子(めんつ。プライド)がかかっていた[2]。幕府は献物全般の高騰を規制しようとはしたが、各藩が勝手に高値の物の調達する競争をしてしまい、その結果、費用は増えていったと考えていい[2]。
そのほか、四季折々に自藩の特産品などを幕府(将軍家)へ献上する慣習も生まれ、これを「時献上」(ときけんじょう)と呼んでいた。
献上品は多岐にわたり、献上図式という詰将棋の作品集が献上されることもあった。
なお、献上を目的として作られた品物は御用品(ごようひん)と呼ばれることもあった。たとえば伊達藩で献上用に作られた切込焼はそう呼ばれた。
昭和時代
戦後の地方巡幸途上における献上は、1949年(昭和24年)4月1日、内閣が政府関係部局に発出した通達により、地方巡幸の御趣旨からして「差し控えること」が示されていた[3]。
1929年(昭和4年)12月には、献上品取扱内規が定められ、これに沿った運用がなされていたが、1955年(昭和30年)3月1日、同内規が改正。主として産業・文化推奨の趣旨に添うものに限ることが定められた。なお、親族からの内献や外国交際のための儀礼上のものは除かれることとされている[4]。
現在の日本で皇室に献上される品は宮内庁長官官房総務課が担当する[5]。
なお、宣伝・パッケージなどに「皇室献上品」と銘打った商品が見られる[要出典]。 だがこれらは御用達と同様に表示制度としては存在しない[要出典]。 制度が無いといっても誰でもが献上できるというものでなく、相応の手続きは必要である[要出典]。
- 種類
献上品の種類は多岐にわたる。食品、日用品のほか工芸品、美術品が連想されがちだが[6][7]、それに限らず、たとえば京都御所の御内庭の「樹木、自然石、灯籠などの多くは、献上品で」ある[8]。
脚注
注釈
出典
- ^ “Syrians Presenting Tribute to the Egyptian Pharaoh”. ハーバード大学. 2025年12月20日閲覧。
- ^ a b c d e “参勤交代の旅費と江戸滞在費は膨大な金額だった!”. 2025年12月20日閲覧。
- ^ 宮内庁『昭和天皇実録第十』東京書籍、2017年3月30日、818頁。ISBN 978-4-487-74410-7。
- ^ 宮内庁『昭和天皇実録第十二』東京書籍、2017年3月28日、21頁。 ISBN 978-4-487-74412-1。
- ^ “組織・所掌事務 - 宮内庁”. 2022年2月24日閲覧。
- ^ 御即位を祝う献上品 - 宮内庁
- ^ 三の丸尚蔵館 第85回展覧会について - 宮内庁
- ^ 《京都》 御所と離宮の栞 (PDF)
関連項目
献上
「献上」の例文・使い方・用例・文例
- 我々はずさんなプレーで彼らに 2 点を献上してしまった.
- 百姓が殿様に初物を献上する
- 軍資金を献上する
- 献上品
- 価値ある目的のために自主的に献上される品(金銭・サービス・発案)
- (宮中や神社などに)和歌を詠んで献上する
- 宮中や神社などに献上する詩歌
- 詩歌を献上する
- 献上する金銭
- 金銭を献上する
- 献上博多という帯地
- 献上する品物
- 献上する
- 神仏に献上する茶
- 神仏や皇室などに献上する品物
- 氷を献上すること
- 天皇に献上馬を見せる,古代の宮中儀式
- 朝廷に貢ぎ物を献上する
- 神仏に物を献上する
- 律令時代において,宮中に献上する薪
品詞の分類
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