亭主関白
亭主関白とは、亭主関白の意味
亭主関白(ていしゅかんぱく)とは、家庭内(とりわけ夫婦間)で、夫(亭主)が支配的な立場におり妻を服従させているような状況、あるいは、夫が家庭内で威張り散らしている状況を指す言葉。夫婦間の力関係が夫に著しく偏っているさま、妻が夫に口答えも意見も言えないさま。対義語は「かかあ天下」である。
亭主関白の語の由来・語源
亭主関白の「亭主」は「家の主人」や「夫(おっと)」を指す語。「関白」は、もともとは天皇に次ぐ国家の最高権力者の役職であり、もっぱら豊臣秀吉を指す語。「権力の強い者」「誰も逆らえない者」「権力を振りかざす者」という意味合いの色濃い語といえる。「亭主関白」という表現そのものは、江戸時代前期にはすでに用いられていたとされる。いわゆる故事成語の類ではない。
亭主関白の語の使い方・使われ方
亭主関白は、昭和~平成初期の頃までは「世間一般によくある家庭像」と見なされる風潮もあったといえる。「夫は一家の大黒柱たるべし」という理念やマチスモ(男性優位主義)的な考え方も亭主関白を肯定的に捉える一因となっていたといえる。しかし21世紀に入ると、こうした認識は覆り、「亭主関白」はどちらかというと否定的な意味合いを込めて用いられることが多くなった。現代において「店主関白」は、「男女平等の時代に反する」「前時代的で野蛮な」時代遅れの価値観というニュアンスが色濃く伴うようになっている。
亭主関白の類語と使い分け方方
亭主関白の類語・類似表現としては、「夫(男)が妻(女)を支配下に置く」考え方という意味では「男尊女卑」や「マチスモ(男性優位主義)」などが挙げられる。「男尊女卑」は、婚姻関係にある男女に限らず、「男性を尊び女性を卑しめる」態度や関係の全般を指して広く用いられる。夫婦間における男尊女卑の関係が亭主関白ということになる。亭主関白のありようが「(夫が)家庭内では威張り散らす(が外では意気地なしである)」という状況ならば、「内弁慶」とも表現できる。ただし「内弁慶」は夫に限らず、妻や子供の態度を表現する語としても使える。また、「内弁慶」は「外ではおとなしい」という意味合いを指すが、「亭主関白」にはそのような意味合いは含まない。「家の中では亭主関白だが外ではヘコヘコしている内弁慶の夫」という風に、両表現は同じ文脈で矛盾なく併存できる。
亭主関白の英語
「亭主関白」と端的に一致する英語表現は特にないが、英語で表現するなら bossy husband (威張り散らす夫)あるいは domineering husband (横柄な夫)のような表現が使える。亭主関白
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/08 22:44 UTC 版)
亭主関白
「亭主関白」の例文・使い方・用例・文例
- 亭主関白のページへのリンク