バリケンとは? わかりやすく解説

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バリケン

《(オランダ)bergeendeから》カモ科アヒル似た家禽(かきん)。羽色は黒のほか白や黒白斑があり、目の周囲裸出して赤い。原種南アメリカ分布するノバリケン台湾あひる。蕃鴨(ホアンアー)。

バリケンの画像
撮影朝倉秀之

蕃鴨

読み方:バリケン(bariken)

カモ科

学名 Cairina moschata var.domestica


ノバリケン

(バリケン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/11 07:25 UTC 版)

ノバリケン
ノバリケン
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: カモ目 Anseriformes
: カモ科 Anatidae
: Cairina
: ノバリケン C. moschata
学名
Cairina moschata
(Linnaeus, 1758)
和名
ノバリケン
英名
Muscovy Duck
日本に生息するバリケン
茨城県つくば市洞峰公園

ノバリケン(野蕃鴨[1]学名: Cairina moschata)は、カモ目カモ科に分類される鳥類の一種。

ノバリケンを家禽化したものがバリケンである。

分布

中央アメリカ南アメリカ

形態

体重3-4kg、全長は70-80cmくらいになる。野生種では全身が緑がかった黒で、顔面に褐色の裸出部がある。翼角に爪のような突起があり、樹上生活への適応と見られる。飼養品種では顔面の裸出が鮮やかな赤で、瘤状のトサカを生じる個体もある。羽色は黒、白、濃い緑、あるいはその混合型など様々。

生態

海岸や内陸の水辺に一夫多妻型の群れで生活する。カモ類では数少ない樹上生活者で、巣は樹洞やヤシの樹の葉陰に作る。雑食性。

バリケン

南米産のノバリケンを家禽化したものを、バリケン(蕃鴨[2]、麝香鴨[3])という。「フランス鴨」、「タイワンアヒル」、「広東アヒル」、「麝香アヒル」などの異名もある[2]

アマゾン盆地での700-1400年にわたる86人の人間の遺体と68体の動物の遺体をサンプルとした炭素と窒素の安定同位体データから、西暦800年ごろには、ノバリケンにトウモロコシをエサとする給餌が行われており、そのころに家畜化が成功している可能性が指摘されている[4]

食用家禽として日本に持ち込まれたが、あまり普及していない。飛行能力が残っており、日本各地で逃げ出した個体が散見される。羽の色は白一色から、黒が混じったまだら模様、ほとんど黒に白が混ざる程度のまで多様。眼からくちばしにかけた顔の部分に、真っ赤な皮膚が見える。

沖縄県では観音アヒルと呼ばれ、食用として飼育されているほか、野生化した個体も多くみられる。ベトナムハノイ周辺では家禽として飼育される[5]

また、バリケンとアヒルの混血の鳥を土蕃(ドバン、中国語でトゥファン)という。ドバンは一代雑種なので、子孫をつくることはない。

保全状態評価

脚注

  1. ^ 平凡社 編「ノバリケン(野蕃鴨)」『大辞典』 第二十巻、平凡社、1936年、284頁。 
  2. ^ a b バリケン」『日本大百科全書(ニッポニカ)』https://kotobank.jp/word/%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%B3コトバンクより2021年9月16日閲覧 
  3. ^ 落合直文著・芳賀矢一改修 「ばりけん」『言泉:日本大辞典』第四巻、大倉書店、1927年、3792頁。
  4. ^ Hermengildo, Tiago; Prümers, Heiko; Jaimes Betancourt, Carla; Roberts, Patrick; O’Connell, Tamsin C. (2024-12-23). “Stable isotope evidence for pre-colonial maize agriculture and animal management in the Bolivian Amazon” (英語). Nature Human Behaviour: 1–8. doi:10.1038/s41562-024-02070-9. ISSN 2397-3374. https://www.nature.com/articles/s41562-024-02070-9. 
  5. ^ 畜産の研究第68巻8号” (PDF). 2016年6月28日閲覧。
  6. ^ # Cairina (Species Factsheet by BirdLife International)

外部リンク


バリケン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 07:31 UTC 版)

ノバリケン」の記事における「バリケン」の解説

南米産のノバリケン家禽化したものをバリケン(蕃鴨麝香)という。「フランス」、「タイワンアヒル」、「広東アヒル」、「麝香アヒル」などの異名もある。 食用家禽として日本持ち込まれたが、あまり普及していない。飛行能力残っており日本各地逃げ出したものが散見される。羽の色は白一色から、黒が混じったまだら模様、ほとんど黒に白が混ざる程度のまで多様眼かくちばしにかけた顔の部分真っ赤な皮膚見える。 沖縄県では観音アヒル呼ばれ食用として飼育されているほか、野生化したもの多くみられるベトナムハノイ周辺では家禽として飼育される。 またバリケンとアヒル混血土蕃ドバン中国語でトゥファン)という。ドバン一代雑種なので子孫をつくる事はない。

※この「バリケン」の解説は、「ノバリケン」の解説の一部です。
「バリケン」を含む「ノバリケン」の記事については、「ノバリケン」の概要を参照ください。

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