ガチョウと黄金の卵
(The Goose That Laid the Golden Eggs から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/22 04:45 UTC 版)


「ガチョウと黄金の卵」(ガチョウとおうごんのたまご、英: The goose and the golden egg)は、イソップ寓話のひとつ。ペリー・インデックス87番。
あらすじ
ある日農夫は飼っているガチョウが黄金の卵を産んでいるのを見つけて驚く。それからもガチョウは1日に1個ずつ黄金の卵を産み、卵を売った農夫は金持ちになった。しかし農夫は1日1個しか卵を産まないガチョウに物足りなさを感じ、きっとガチョウの腹の中には金塊が詰まっているに違いないと考えるようになる。そして欲を出した農夫はガチョウの腹を切り裂いた。ところが腹の中に金塊などなく、その上ガチョウまで死なせてしまった。
教訓
欲張り過ぎて一度に大きな利益を得ようとすると、その利益を生み出す資源まで失ってしまうことがある。利益を生み出す資源をも考慮に入れる事により、長期的に大きな利益を得ることができる。
備考
この話には様々な異本がある。同じギリシア語散文からの翻訳でも山本光雄訳の題は「金の卵を産む鶏」だが[1]、中務哲郎訳では「金の卵を生む鵞鳥」であり、内容もヘルメス神への信仰のご利益として金の卵を生むガチョウを授かることになっている[2]。バブリオスによる韻文寓話集の123話[3]でも卵を生むのが鶏になっている。日本の『伊曽保物語』でも「庭鳥金の卵を産む事」になっている(ただしシュタインヘーヴェル版ではガチョウ)。英語訳ではトマス・ジェームズ訳(1848)・ジョーゼフ・ジェイコブズ訳(1894)・ヴァーノン・ジョーンズ訳(1912)でガチョウであるのに対して、ファイラー・タウンゼンド訳(1867)では雌鶏とする。
17世紀のラ・フォンテーヌの寓話詩では第5巻の第13話「金の卵を産む雌鶏」 (fr:La Poule aux œufs d'or (La Fontaine)) として収録しているが、「poule」に雌鶏の意味と賭博の賭け金の意味を掛けている。
脚注
- ^ 山本光雄 訳「287 金の卵を産む鶏」『イソップ寓話集』岩波文庫、1995年(原著1974年)。ISBN 400321031X。
- ^ 中務哲郎 訳「87 金の卵を生む鵞鳥」『イソップ寓話集』岩波文庫、1999年、83-84頁。 ISBN 400321031X。
- ^ パエドルス、バブリオス 著、岩谷智・西村賀子 訳「金の卵を産むニワトリ」『イソップ風寓話集』国文社〈叢書アレクサンドリア図書館〉、1998年、279-280頁。 ISBN 4772004041。
関連作品
- アイザック・アシモフのSF短編に、黄金の卵を産むガチョウに関する科学的な可能性について考察した『金の卵を産むがちょう』(“Pâté de Foie Gras.” 初出『アスタウンディング』1956年9月号、『アシモフのミステリ世界』 Asimov's Mysteries、原著1968年、所収。日本語訳はハヤカワ文庫SF、1988年、ISBN 4-15-010792-0)がある。
- あひる大旋風(The Million Dollar Duck、$1,000,000 Duck)は1971年のアメリカ合衆国の映画。
関連項目
- アイソーポス(イソップ)
「The Goose That Laid the Golden Eggs」の例文・使い方・用例・文例
- The Malay Times に掲載されていた、非常勤の下級アナリストの職に関する広告についてご連絡を差し上げています。
- ‘They are flying kites.' はあいまいな文である.
- 話し中です (《主に英国で用いられる》 The number's engaged.).
- 名詞相当語句 《たとえば The rich are not always happier than the poor. における the rich, the poor など》.
- 総称単数 《たとえば The dog is a faithful animal. の dog》.
- =《口語》 These kind of stamps are rare. この種の[こういう]切手は珍しい.
- 王立オペラ劇場 《the Covent Garden Theatre のこと》.
- 英国学士院 (The Royal Society)の会報.
- 初めて読んだ英文小説は“The Vicar of Wakefield”
- 『Scotish』は、『The Scottish Symphony』や『Scottish authors』、あるいは、『Scottish mountains』のような、より正式な言葉遣いの傾向がある
- STD(神学博士)はラテン語のSanctae Theologiae Doctorに由来する
- 『The boy threw the ball(少年がボールを投げた)』は、能動態を使う
- 『The ball was thrown(ボールは投げられた)』は簡略化された受動態である
- 1992年,「The Animals(どうぶつたち)」という本のために,まどさんの動物の詩のいくつかが皇后美(み)智(ち)子(こ)さまによって英訳された。
- 式典は,3Dコンピューターアニメ映画「I Love スヌーピー The Peanuts Movie」の米国公開の数日前に行われた。
- botherの単純過去系と過去分詞系
- 先行詞がthis,that,these,thoseの場合はwhichを用いるのが普通です。
- ウェストミンスター寺院 《the Abbey ともいう》.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 an admiral of the fleet 海軍元帥.
- ビザンチン教会, 東方正教会 《the Orthodox (Eastern) Church の別称》.
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