グラム陰性菌 [Gram-negative bacteria]
グラム陰性菌としては腸内細菌科の細菌(大腸菌、赤痢菌、サルモネラ、ペスト菌、肺炎クレブシエラ、エドワードジエラ、プロテウスなど)のほかに、コレラ菌などのビブリオ属、エロモナス属、緑膿菌、百日咳菌、レジオネラ、ピロリ菌、さらに淋菌、髄膜炎菌などのナイセリア属やリケッチア、クラミジアなど多くの病原細菌があり、酢酸菌などの発酵細菌や海洋細菌(海水中)の多くもグラム陰性菌である。
とくにグラム陰性菌の細胞壁に含まれるリポ多糖は菌体内毒素として種々の免疫・薬理活性(発熱作用、血管内血液凝固作用、血圧降下作用など)をもっているので、グラム陰性菌感染症で化学療法剤の投与によって、細菌が死滅したあとその菌体が破壊され、細胞壁のリポ多糖(内毒素)が放出されると、治療が困難なエンドトキシン・ショック(内毒素ショック)をおこすことがある。
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