アッバース2世
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/24 04:15 UTC 版)
アッバース2世 شاه عباس دوم |
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サファヴィー朝 シャー |
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在位 | 1642年 - 1666年 |
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出生 | 1632年12月31日 |
死去 | 1666年10月25日/26日 |
配偶者 | ナキハト・ハーヌム |
子女 | サフィー2世スライマーン |
父親 | サフィー1世 |
母親 | アンナ・ハーヌム |
宗教 | イスラム教十二イマーム派 |
サイン | ![]() |
アッバース2世(Abbas II, ペルシア語: شاه عباس دوم, 1632年12月31日 - 1666年10月25日/26日)は、サファヴィー朝の第7代シャー(在位:1642年 - 1666年)。サフィー1世とアンナ・ハーヌムの子。
生涯
1642年に父が亡くなり即位した時は幼少のため大宰相サルー・タキと祖母ディルラム・ハーヌムが政治を取り仕切ったが、1645年にタキが反対派に暗殺されると親政を開始、1648年に祖母を殺害して後見を排斥した。しかしこの時期イランは宮廷の浪費と貿易の不調で財政難に陥り、イギリス東インド会社とオランダ東インド会社との貿易では輸出品の絹の売れ行きが低下、逆に両国が輸出して金銀を獲得していき、イランは金銀不足で経済が悪化した。大宰相ムハンマド・ベグはこの事態を打開しようとして直轄領の増加と軍事費削減を行ったが効果は無く、財政難は抑えられなかった。
一方、アッバース2世は代々受け継がれた宗教の寛容を続け、キリスト教イエズス会の布教を許可したが、イスラム教シーア派からの反発は強く、イスラム教からの要求でキリスト教への自由を制限したり、ユダヤ教の迫害とイスラム教への強制改宗を実行したが、シーア派にも弾圧を加えたため一部のムスリムからの支持を失った。それでもシーア派との協力体制は保たれた。
軍事面では1648年にムガル帝国からカンダハールを奪還、1653年にロシアの後ろ盾を得たコサックのコーカサス山脈侵攻を阻止した他は出兵しなかった。1665年にウズベクがホラーサーンを略奪すると出陣したが、翌1666年の10月25日(または26日)に深酒が原因で33歳で死亡、子のサフィー2世スライマーンが後を継いだ。
アッバース2世は庶民の動向に気を配り、裁判に介入して役人から農民を保護したり、カンダハール奪還でサファヴィー朝の衰退に歯止めをかけたが、深酒が祟り急死、サフィー2世スライマーンが幼少で後宮に入り浸ったため後宮が政治に介入する腐敗政治となり、サファヴィー朝は次の代で没落していった。だがアッバース2世の治世では芸術・建築がヨーロッパ文化の流入で花開き、イスファハーンに建てられたチェヘル・ソトゥーン宮とハージュ橋はサファヴィー建築の1つとして現存している。
参考文献
「Abbas II of Persia」の例文・使い方・用例・文例
- フェーズIとフェーズIIで許容副作用を伴い効果的であることが示される治療あるいは薬品の大規模な臨床試験
- 1228年から1229年までの十字軍は、病気になった神聖ローマ帝国皇帝フレディリックIIで導いて、法王によって破門されました
- 330,000人の連合軍隊が敵火の下で絶望的な退却において、北フランスの浜辺から避難しなければならなかった世界大戦IIの陸海空共同の避難(1940年)
- 腎臓にアンジオテンシンIIができるのを阻止し、動脈を弛緩してくれる抗高血圧薬
- アンジオテンシンIIへのさきがけであるアンジオテンシンの生理学的に不活発な形態
- 高血圧を治療するのに用いられるアンギオテンシンII抑制剤
- ASCII文字セットは最も一般的に用いられている文字セットである
- 王を補足したと考えられるI歴代志とII歴代志の旧約聖書の旧名
- ウルガタ聖書(IIエスドラス書を除いて)に含まれるが、ユダヤやプロテスタント版の聖書では省略される旧約聖書の14冊
- I歴代志、II歴代志、エズラ、およびネヘマイアからの編集から成る外典
- フレディリック神聖ローマ帝国皇帝IIを破門して、聖地に対して新しい十字軍を計画していた1245年の西方教会の協議会
- キャサリンIIの愛人であり、1762年に彼女が権力を握る支援を行ったロシアの役員で政治家
- 遺伝的に第VIII因子が欠乏するために生じる血友病
- アンギオテンシンIをアンギオテンシンIIに変えるタンパク質分解酵素
- 血液凝固において、トロンビンは第XIII因子をフィブリンが分解しにくい凝血塊の形成を引き起こす(フィブリナーゼ)活性型に触媒する
- パーシングIIというミサイル
- SALTII条約という2国間軍縮条約
- SALTII条約という2国間軍縮条約の内容
- 宇宙開発事業団と航空宇宙技術研究所は,2004年にH-IIAロケットでHOPE-Xを打ち上げる計画をしていた。
- 72歳の映画監督と彼の息子は,9月25日,新作映画「バトル・ロワイアルII」の製作を発表するため,記者会見を行った。
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