aspiration
「aspiration」とは、願望・志望・熱望などのことを意味する英語表現である。
「aspiration」とは・「aspiration」の意味
「aspiration」とは、強い願望や憧れ、大志などの他に、吸引や穿刺などの意味も持つ表現である。名詞として使われ、複数形は、sを付けたaspirationsになる。覚え方としては、aspirationはaspireと-ationが合わさって出来ている語であることと、aspireと-ationのそれぞれの意味を理解していると覚えやすい。医療用語としては、誤嚥を指す表現でもあり、aspiration pneumoniaは誤嚥性肺炎を意味し、meconium aspiration syndromeは胎便吸引症候群を意味する。
音声学の用語である帯気音の帯気もaspirationで表現される。帯気音の英語表現は、aspirateやaspirated consonantのようになる。
「aspiration」の発音・読み方
「aspiration」はアスパレイションと読み、音節はas・pi・ra・tionとなる。「aspiration」の語源・由来
「aspiration」は、ラテン語で「~へ」を意味するad-と「息をする」という意味のspiroが語源とされている。これらが合わさり、ラテン語で「息をする」という意味のaspiroになり、古期フランス語の「熱望する」という意味のaspirerになる。これを経て、中期英語の「熱望する」という意味を持つaspirenから、英語で「熱望する」という意味のaspireと-ationを合わせて、aspirationになったとされている。「aspiration」を含む英熟語・英語表現
「aspiration」を含む表現として、・aspiration for(~への憧れ)
・aspiration to(~への願望)
・aspiration biopsy(吸引生検)
・fine-needle aspiration(穿刺吸引細胞診)
などが挙げられる。
「aspiration」に関連する用語の解説
「aspiration pneumonia」とは
「aspiration pneumonia」とは、日本語で誤嚥性肺炎のことである。誤嚥性肺炎とは、本来食道に入るべき飲食物が食道ではなく、気道に侵入してしまい、そのまま誤嚥してしまうことによって、肺炎が起こってしまうことである。通常であれば、肺に至るまでの間にせきなどの防御機構が働くことによって除去されるため、肺炎にはならないが、高齢者や嚥下に問題がある人、衰弱している人など、通常の防御機構が働かないような人にとっては、誤嚥性肺炎になってしまう可能性は少なくない。本来、正常な嚥下ができていれば問題にならないような物質であっても、肺にとっては問題になってしまうこともあり、誤嚥した物質に細菌などが混ざっていた場合、感染性肺炎の引き金になることもある。また、嘔吐の際に誤嚥してしまうことによって、胃酸などの酸自体が肺を傷つけることもある。
誤嚥性肺炎の症状としてはせきが多く見られ、痰が混じったせきである場合が多い。他にも発熱や胸部不快感、息切れなどが見られることが多い。一般的に、原因となる誤嚥から数日が経過しないと症状は現れず、これらの症状の有無と、誤嚥性肺炎の危険因子を持っているかどうかなどを総合的に判断して、診断する。胸部X線検査で診断の確定ができ、治療は基本的に抗菌薬が投与される。
「meconium aspiration syndrome」とは
「meconium aspiration syndrome」とは、胎便吸引症候群のことである。胎便吸引症候群とは、胎児の段階で排便を吸いこんでしまった新生児に、呼吸困難などが見られることである。胎児は食事をしないが、胎便と呼ばれる便が腸内にあり、羊水に排泄することがある。これ自体は異常ではないが、これを胎児が吸い込んでしまい、肺に入ってしまった場合、胎便吸引症候群を引き起こしてしまうことがある。胎便吸引症候群は、皮膚や唇が青くなったり、呼吸困難の症状が出たりする。他に、出生の際に、羊水の中に胎便を確認することができるため、これらを合わせて診断する。主な治療として、酸素投与や吸引が行われる。時に人工呼吸器による呼吸管理が必要になる場合もある。
「aspiration」の使い方・例文
「aspiration」を使った例文として、・He has aspirations to be an actor.(彼は俳優になりたいという志を持っている)
・The firefighters was his aspiration.(消防士は彼の憧れだった)
・Risk factors for aspiration pneumonia include the elderly and people with swallowing problems.(誤嚥性肺炎のリスク要因として、高齢者や嚥下機能に問題のある人などが挙げられる)
・Aspiration pneumonia is treated primarily with antimicrobial agents.(誤嚥性肺炎は、主に抗菌薬で治療する)
などの文章が挙げられる。
アスピレーション
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