ABS ハンブルク - ベルリン (286km)
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「ドイツの高速鉄道路線」の記事における「ABS ハンブルク - ベルリン (286km)」の解説
詳細は「ベルリン-ハンブルク線」を参照 同区間は第二次世界大戦前、平均速度ベースで当時の世界最高速列車だった「フリーゲンダー・ハンブルガー」号(1933~39年)や、05形蒸気機関車002号機の高速試運転での200km/hの世界記録、プロペラ推進式の試験用車両「シーネンツェッペリン」による高速記録など、高速列車の舞台として知られた。しかし第二次世界大戦後はドイツが東西に分割されたため、同路線は「東西国境を跨ぐ」路線となり、戦前の高速運転は行われなくなった。 1990年のドイツ再統一後は、荒廃していたインフラの整備が行われ、インターシティの運転も行われるようになったが、ドイツの2大都市を結ぶ路線ながら、「ドイツ統一高速交通計画」で160km/h運転が開始されたのみで大規模な改良は進んでいなかった。これはこの区間へのトランスラピッド(リニアモーターカー)建設計画が燻っていたためである。しかし、建設コストなどの問題から、2000年に正式にトランスラピッド計画が破棄された。 2001年より5億ユーロの建設費をかけ、同線の230km/h運転に向けて、踏切の撤去、軌道強化、信号設備の更新などの大規模な改良工事が始まった。この改良工事は2004年に完成し、同年12月改正で ICE の所要時間が2時間9分が1時間33分まで、IC の所要時間が2時間23分が1時間58分まで短縮された。ICE の表定速度は 185km/h にもなる。当初は ICE/IC がそれぞれ2時間間隔で運転され、2006年5月改正では1時間間隔に増発されている。 しかし2008年2月に、改良工事で使用されたコンクリート枕木の一部で、強度や品質に重大な問題が存在することが発覚した。このため、同種類の枕木を一斉交換することが決定し、2009年春に約3ヶ月間、同路線の一部区間で列車の運行を全面的に休止して、枕木の取替えを行う集中工事が実施されることになった。工事期間中はICEやICは迂回運転を行う予定である。
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