80PLUSとは? わかりやすく解説

エイティー‐プラス【80 PLUS】

読み方:えいてぃーぷらす

コンピューター用の電源ユニットに関する規格の一。交流から直流変換する際の効率80パーセント上の製品であることを意味する米国のEcova社が認証行っている。


80 PLUS

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/20 06:41 UTC 版)

80 PLUS(エイティー プラス)は、コンピュータ電源ユニットの電力変換効率に関する規格の1つである。デスクトップ型、およびサーバー型のコンピュータに用いられる複数の電圧出力が求められる電源ユニットにおいて、交流入力から直流出力へ変換する際に、電力変換効率が80%以上の変換効率を備える製品に与えられる認証である[1]。デスクトップ型ではATX電源の性能表示に用いられることが多い。

概要

“80 PLUS”規格の入力電圧は、AC 115VとAC 230Vにそれぞれ基準が存在し、負荷率20%、50%、100%の各点において、いずれも80%以上の変換効率の基準を満たし真の力率が0.9以上の製品に与えられる規格である。規格には変換効率が低い順にスタンダード、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、チタニウムの6つのランクが定められている[1]。当初、最上級のチタニウムは230Vでしか定められていなかったが、その後115Vについても定められている。“80 PLUS”に対応することで電力変換効率の向上した電源ユニットは、発熱の減少によって冷却ファンの回転数の低下による静音化や電子部品の劣化低減が可能になり、コンピュータの快適性や省電力性の向上と同時に製品寿命も伸びるようになった[2]

歴史

  • 2003年から2005年にかけて、Ecova Plug Load SolutionsとElectric Power Research Instituteによって、デスクトップ用マルチ出力用電源の電力効率の規格を定めた。
  • 2004年3月、ACEEE の市場変化に関するシンポジウムで80 PLUSが発表された。
  • 2008年、より高効率な3つの基準、ブロンズ、シルバー、ゴールドを80 PLUSの規格に加えた。
  • 2009年、ゴールドを上回る基準であるプラチナを新たに80 PLUSの規格に加えた。

変換効率によるランク付け

[3]
認証 アイコン 電源負荷率毎の電力変換効率
115 V internal non-redundant 230 V internal redundant 230 V EU internal non-redundant
10% 20% 50% 100% 10% 20% 50% 100% 10% 20% 50% 100%
80 Plus スタンダード 80% 80% 80% 82% 85% 82%
80 Plus ブロンズ 82% 85% 82% 81% 85% 81% 85% 88% 85%
80 Plus シルバー 85% 88% 85% 85% 89% 85% 87% 90% 87%
80 Plus ゴールド 87% 90% 87% 88% 92% 88% 90% 92% 89%
80 Plus プラチナ 90% 92% 89% 90% 94% 91% 92% 94% 90%
80 Plus チタ二ウム 90% 92% 94% 90% 90% 94% 96% 91% 90% 94% 96% 94%

脚注

  1. ^ a b 80 PLUS Certified Power Supplies and Manufacturers - plugloadsolutions.com (英語、2012年1月6日閲覧)
  2. ^ About us
  3. ^ Program Details | CLEAResult”. www.clearesult.com. 2021年5月1日閲覧。

関連項目

外部リンク


80 PLUS

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 07:55 UTC 版)

ATX電源」の記事における「80 PLUS」の解説

詳細は「80 PLUS」を参照 電源電力変換効率を示す規格として"80 PLUS"が存在する。80 PLUSでの分類省エネルギー性や発熱量目安となるため、ATX電源製品の優秀性を示す尺度として商品宣伝などで用いられている。"80 PLUS"では、交流入力から直流出力への電源変換効率において、下記条件満たしていることが求められる。AC115Vの入力時における、負荷:20%負荷:50%負荷:100%の各状況下においてそれぞれの電源変換効率規定されている。コンデンサー品質回路適切な設計があっての電源であるため、認証品質を示すものではない。 80 Plusアイコン115 V internal non-redundant230 V internal redundant230 V EU internal non-redundant電源負荷率10%20%50%100%10%20%50%100%10%20%50%100%80 Plus スタンダード 80% 80% 80% 82% 85% 82% 80 Plus ブロンズ 82% 85% 82% 81% 85% 81% 85% 88% 85% 80 Plus シルバー 85% 88% 85% 85% 89% 85% 87% 90% 87% 80 Plus ゴールド 87% 90% 87% 88% 92% 88% 90% 92% 89% 80 Plus プラチナ 90% 92% 89% 90% 94% 91% 92% 94% 90% 80 Plus チタン 90% 92% 94% 90% 90% 94% 96% 91% 90% 94% 96% 94% 右側の230Vはデータセンターなどで用いられる冗長電源システムでの規定である。

※この「80 PLUS」の解説は、「ATX電源」の解説の一部です。
「80 PLUS」を含む「ATX電源」の記事については、「ATX電源」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「80PLUS」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「80 PLUS」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「80PLUS」の関連用語

80PLUSのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



80PLUSのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの80 PLUS (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのATX電源 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS