電源システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:50 UTC 版)
カヤ21発電機室内 PAG1形発電機銘盤 従来型客車が装備した蒸気暖房・車軸駆動冷房・石炭レンジなどをすべて排除した、国鉄としては初となる「完全電化」車である。このため編成の一端に連結された電源車により、編成内の冷暖房や食堂車調理設備等の電源の一切を供給する集中電源方式を採用した。 電源車はマニ20形・カニ21形・カニ22形が新造され、DMF31S-G形ディーゼルエンジンと三相交流600 V電源を供給するPAG1形発電機を2セット搭載するが、カニ22形ではそれに加え、直流電化区間でパンタグラフからの集電によって駆動する大容量電動発電機も搭載した。 九州地区での付属編成分割運転に対応するため、旧形客車から改造された簡易電源車のマヤ20形では、DMH17C-G・DMH17S-G形ディーゼルエンジンとPAG7形発電機を2セット搭載した。 発電された電力はKE2形ジャンパ連結器を介し、全車両に給電される。給電された電力は車両ごとの変圧器でさらに電灯電源にあたる単相100 Vと動力電源にあたる三相200 Vに変換され、前者は照明・サービス用コンセント・冷水器・ジュースクーラーなどの小型電化機器に、後者は空調や食堂車の調理機器に用いられた。
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