2019Mix
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「Shiplaunching」の記事における「2019Mix」の解説
2019年7月24日 (2019-07-24)には、冨田本人の手によるニュー・ミックスとバーニー・グランドマンのリマスタリングによる新装盤『Shiplaunching [2019Mix]』として再発売された。なお、カタカナ表記が「シップローンチング」に改められている。 冨田は、『Shiplaunching』がどんな形であれ再リリースされる際は、ミックスを新たにしようと考えていた。オリジナルは鈴木浩二のリマスタリングによって結果的に素晴らしい仕上がりになったが、冨田としてはミックス段階で少しばかりの問題を感じていた。それは冨田が現在のプライベート・スタジオである「Tomita Lab Studio」に至るまでのスタジオ遍歴が関係しているという。 『Shipbuilding』の制作後、冨田は新たに大きめの物件を借り遮音とルームチューニングを始めたが、以前のスタジオと全く音が違い、どうやっても望む音像を得られず途方に暮れたという。結局建物自体の構造に問題ありと判断し、半年で物件を引き払うことにした。そして『Shiplaunching』が制作されたプライベート・スタジオに至るが、この時は前回の反省を踏まえて「堅牢なRC物件」(前の物件は一部木造だった)第一条件に探し、最終的には「Tomita Lab Studio」を自宅に併設するまでの6年ほど使用し、物件選びは結果的に成功だったと回想している。しかし、前のプライベート・スタジオで自分の耳のリファレンスにバイアスが掛かった直後のため、新スタジオ構築ではなかなか音が決まらず、ルーム・チューニングを何度もやり直したという。そんなスタジオで最初に完成させたのが『Shiplaunching』だった。 上記の理由により、冨田はリリース1年後くらいには機会があれば新たなミックスを作ろうと考えていた。そして2019年にレコードでの再発の話をいただき、すぐにニュー・ミックスを打診し快諾を得て、加えてニュー・ミックスを作るならと、CD/SACDでのリリースも決定した。 ただし、ニュー・ミックスには大きな例外が2つある。一つは「Like A Queen」で、オリジナル・マルチ紛失のためリマスタリングのみとなっている。シングル第1弾として先に納品していたためか、アルバム・マルチの中に含まれていなかったようである。また、アルバム・マスタリングの時にイントロ前半を倍のサイズにエディットしていたが、元の形に戻されている。もう一つは「Launching On A Fine Day」で、こちらはドラム・トラック紛失のため新たな音源でプログラミングされている。音色は変更されたが、ドラミングはオリジナルと同じフレージングを心がけたという。 ブックレットには新たに冨田自身によるセルフ・ライナー・ノーツが追加掲載され、アルバム制作過程やリミックスに至った経緯が本人により解説されている。
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