2013年の政府主催式典に対する反応
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「主権回復の日」の記事における「2013年の政府主催式典に対する反応」の解説
内閣官房長官の菅義偉が閉会の辞を述べ、天皇・皇后が還御する際、会場前方の出席者(誰が声を発したのかは未詳)から突然予定にない「天皇陛下万歳」の声が上がった。安倍晋三首相ら壇上の出席者も2回目の「万歳」からあわせて、万歳三唱を行った。天皇・皇后は立ち止まり、その後出席者に何度も会釈しながら退席した。 2013年の式典の際、政府は全都道府県知事に招待状を送り、知事本人が出席したのは26の各都道府県で、21の府県は副知事が出席するなど代理の出席で対応した。 肯定的な意見 荒井正吾(奈良県知事、元海上保安庁長官・参議院議員)は2013年4月25日の定例会見で、「私自身は出席しないが、独立回復を祝おうという趣旨は賛成だ」と述べた。なお、奈良県は東京事務所長が代理出席した。 批判・懐疑的な意見 生活の党 、日本共産党、社会民主党の3党とみどりの風は、世論が割れている中での式典開催を「天皇の政治利用」などと批判、欠席した。日本共産党と関係団体は政府式典に抗議して「安保条約廃棄・真の主権回復を求める国民集会」を開催している。 マサチューセッツ工科大学名誉教授で日本近代史を専門とするジョン・ダワーは、沖縄タイムスの電話インタビューに「沖縄抜きの平和、沖縄の主権を含まない式典は、日本政府の平和に対する無神経さを示すものだ」と指摘し、「(式典に対する)沖縄の反対は正しく、理解に値するものだ」との見解を示した。 「主権回復の日」として式典を開催することに抗議する目的で、政府式典の同時刻に「4・28『屈辱の日』沖縄大会」が宜野湾海浜公園屋外劇場で開かれた。喜納昌春沖縄県議会議長や稲嶺進名護市長、川満栄長竹富町長らが出席した。同日には公明党沖縄県本部が、式典を批判する街頭演説を行ったほか、嘉数昇明(沖縄県元副知事・自民党沖縄県連合会元会長)は自民党本部で開催された「主権回復60周年記念国民集会」に「県民の一人として思っていることを率直に話す」ことを条件に参加して「『4・28』は、沖縄では政府が沖縄を切り捨てた屈辱の日と記憶されている」と訴えている。 同日には奄美大島でも抗議集会は行われたものの、小笠原諸島では集会は行われなかった。 一部の右翼・民族派は「未だ真の意味で日本の主権回復は、なされていない」などとして政府式典に抗議して『4.28政府主催「主権回復祈念式典」に抗議する国民集会実行委員会』を開催した。呼びかけは統一戦線義勇軍、一水会、大悲会、野村秋介思想研究会。ほかに主権回復を目指す会などが参加している。
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