2013年の災害およびその状況
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 17:31 UTC 版)
「山口線」の記事における「2013年の災害およびその状況」の解説
2013年7月28日、山口県・島根県地方に降った豪雨により、阿武川沿いを走る地福駅 - 徳佐駅間を中心に甚大な被害を受け、第4阿武川橋梁・第5阿武川橋梁・第6阿武川橋梁が流失、船平山駅 - 津和野駅間では白井トンネルで土石流が発生したほか同区間では地すべりも発生するなどし、宮野駅 - 益田駅間が不通となった。 被害状況については、全線で60箇所の被害が発生しており、規模については「(2010年の豪雨で被災し、復旧までに1年2ヶ月を要した)美祢線の時より大きい」との見解を、JR西日本広島支社長の杉岡篤が記者会見で示し、復旧までに1年以上かかるとの見通しを明らかにしていた。これを踏まえて、第4阿武川橋梁・第5阿武川橋梁・第6阿武川橋梁の掛け替えにあたっては2010年の美祢線の時と同様のスキームを導入し、旧橋の原型復旧相当分をJR西日本が、阿武川の河川改修に伴うグレードアップ分を山口県が負担し、工事はJR西日本に一括して委託する方法がとられた。3橋の復旧にかかる費用負担割合は山口県が15億3400万円に対し、JR西日本が3億7900万円であった。 この災害に伴い、特急「スーパーおき」の新山口駅 - 益田駅間と「SLやまぐち号」の運転が取り止めとなった。同年8月5日には宮野駅 - 地福駅間の運行を再開し、地福駅 - 益田駅間でバスなどによる代行輸送を開始した。同年11月16日には津和野駅 - 益田駅間の運行を再開し、運休(バス代行)区間が地福駅 - 津和野駅間に短縮された。特急「スーパーおき」の運休区間も新山口駅 - 津和野駅間に短縮された。また中国JRバスが新山口駅 - 津和野駅間で路線バス「ノンストップつわの号」の運行を開始した。 「SLやまぐち号」については沿線から運転再開の要望が寄せられたことから、C56 160牽引で2013年11月2・3日に新山口駅 → 地福駅間で「SLがんばろう山口・津和野号」、また恒例の「SLクリスマス号」「SL津和野稲成号」を同機牽引により同区間でそれぞれ12月21日、2014年1月1日 - 3日に運転した。2014年度は新山口駅 - 地福駅間の運転となり、3 - 5月は往路地福行きがC56 160牽引で「SLやまぐち号」として、復路新山口行きがDD51形ディーゼル機関車牽引で「DLやまぐち号」として運転。同年6月は運転がなく、翌月5日からは往路の牽引機としてC57 1が復帰した(7月13日にC57 1に不具合が生じたため7月19日から往復ともディーゼル機関車牽引となっていたが、8月15日から往路がC56 160牽引になった)。 2014年2月7日、運休区間となっている地福駅 - 津和野駅間の復旧めどが2014年秋ごろと発表、5月19日には同区間の復旧めどが2014年8月ごろと短縮されることが発表された。そして、7月16日に同区間について「2014年8月23日の始発より運転再開予定」と発表された。これに伴い、「SLやまぐち号」、特急「スーパーおき」とも所定の運転区間に戻り、22日限りで代行バスや路線バス「ノンストップつわの号」の運行も終了した。全線再開当日の「SLやまぐち号」はC57 1・C56 160の重連で運転された。
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