2009年-2011年:ストロンガー・ウィズ・イーチ・ティア
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「メアリー・J. ブライジ」の記事における「2009年-2011年:ストロンガー・ウィズ・イーチ・ティア」の解説
2009年1月には、バラク・オバマ大統領就任イベント(2009年バラク・オバマ大統領就任式)に参加し、1998年にカーク・フランクリン、ボノ、R・ケリーらとコラボしカバー発表していた「リーン・オン・ミー」(Lean on Me) を熱唱した。 メアリーは映画『アイ・キャン・ドゥ・バッド・オール・バイ・マイセルフ』(2009年)のサントラの他にも、マライア・キャリーが出演することで話題となった映画『プレシャス』に「アイ・キャン・シー・イン・カラー」(I Can See in Color) を提供。映画『プレシャス』は、主人公が父親から性的虐待を受け2度の妊娠をさせられ、さらにHIVにも感染してしまう、といった辛く重いテーマであったため、自身も幼少期に大人から児童性的虐待を受けたことのあるメアリーは曲の依頼を受けるかどうか迷ったが、これを機に自身の過去をも公にし、自身の経験と重ねて曲を書き緊迫感あふれる歌声を披露した。 もう一つ、プロバスケットボール選手のレブロン・ジェームズの伝記映画『モア・ザン・ア・ゲーム』(More than a Game)に提供した「ストロンガー」 (Stronger) は2009年8月にリリースされ、映画を基調にしたプロモーションビデオも制作された。同年7月には、カナダ出身のラッパー・ドレイクをフィーチャリングした先行シングル「ザ・ワン」(The One)をリリース。この楽曲のプロデューサーはこれまでも『ザ・ブレイクスルー』などでメアリーとタッグを組んだロドニー・ジャーキンス(英語版)で、曲の制作に参加したエスター・ディーンは「ストロンガー」も書いている。 同年2009年12月、そうした楽曲を収録した9作目となるスタジオアルバム『ストロンガー・ウィズ・イーチ・ティア』(Stronger with Each Tear)が発売され、シングル「アイ・アム」(I Am)もリリースされた。この楽曲制作にはジョンティ・オースティン(英語版)が参加しているが、元々はジョンティ・オースティンの方の名義でメアリーが客演の形であったが、メアリーのボーカルメイン曲となった。 アルバム『ストロンガー・ウィズ・イーチ・ティア』は、全米アルバムチャート2位となり、6作目の『ラヴ &ライフ』から8作目『グロウイング・ペインズ』まで続いていた1位の記録が途絶えてしまったが、R&Bアルバムチャートでは安定の1位となった(R&Bアルバムチャートは、1作目の『ホワッツ・ザ・411?』以来ずっと1位)。チャート記録は全米2位止まりとなってしまったものの、作品的には前回に続き好評の内容で、第41回NAACPイメージ・アワード(41st NAACP Image Awards)(2010年2月開催)で見事「最優秀アルバム賞」(Outstanding Album)を受賞すると同時に「最優秀女性アーティスト賞」(Outstanding Female Artist)も獲得した、2010年BETアワード(BET Awards 2010)では「最優秀女性R&Bアーティスト賞」(Best Female R&B Artist)にノミネートされた。 また2010年5月には、続編となるインターナショナル盤の『ストロンガー・ウィズ・イーチ・ティア ~続編』を発売した。この盤には、前述のサントラの「ストロンガー」などの他、フィーチャリング・コラボにトラヴィス・バーカー、ランディ・ジャクソン、スティーヴ・ヴァイ、オリアンティ・パナガリスの4人の大物ミュージシャンを迎えての、レッド・ツェッペリンの名曲カバー「天国への階段」が収録された。 そしてその話題の後は、10月から翌年2011年2月まで世界ツアー「ミュージック・サイヴド・マイ・ライフ・ツアー」(Music Saved My Life Tour)を敢行。日本にも7年ぶりに訪れ(2004年の「ラヴ&ライフ・ツアー」(Love & Life Tour)以来)、2011年1月に東京と大阪公演を行なった。 また、メアリーは「デスティニー」(Destiny)(『ノー・モア・ドラマ』収録曲)や、「アバウト・ユー」(About You)(『ザ・ブレイクスルー』収録曲)でニーナ・シモンの曲をサンプリングしていたが、そのニーナ・シモンの伝記映画『ニーナ』(Nina)が2012年頃公開予定とのニュースがこの頃伝わってきた。その映画は、ニーナの自伝本を元に製作され、ニーナとそのアシスタントだったクリフトン・ヘンダーソンとの関係を軸にしたストーリーとなり、多重人格障害や分裂症を抱えていたニーナの役をメアリーが演じ、クリフトンをデヴィッド・オイェロウォが演じるというニュースがアナウンスされていた。(その後この配役は実現しなかった。)
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