2000年代中盤 OSの多様化
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「オペレーティングシステム」の記事における「2000年代中盤 OSの多様化」の解説
2003年にはパソコンにも64ビット時代が到来し、OSも64ビット化が進んだが、16ビット化や32ビット化の際と比較するとOSの機能や役割に大きな変化はなかった。商用のパソコンOSのWindowsとMac OS Xのいずれもが64ビットへの移行を徐々に進めていった。Windowsは同一バージョンのOSで32ビット版と64ビット版の双方を提供して、Mac OS Xは32ビットカーネルを維持したまま、一般プロセスに64ビット機能を持たせる道を選んだ。2000年代中頃まではパソコンの性能向上が著しかったため、デスクトップ用途の新しいオペレーティングシステムは同時代における高性能なパソコンを必要としていたが、2006年を境にしてCPUの性能向上の限界が顕著に現れ始めると、高効率化を目指した開発にシフト。Windows Vista・Windows 7やmacOSなどの新OSにおいて、高機能のマルチコアCPUやプログラマブルシェーダを搭載したビデオチップへの対応が進められた。 オープンソースの流れでは、従来よりGNUがUNIX向けのツール群を開発していたが、これらをLinuxカーネルと組み合わせたGNU/Linuxが、2000年頃よりUnix系OSの主流となった。またBSD系OSもUnix系OSのシェアの大きな部分を占めている。 一方、組み込みシステムにもより複雑な機能が求められるようになり、NetBSD、VxWorks、LynxOS、QNX、Enea OSE、Symbian OSなど汎用OSをベースとしリアルタイム性能を持たせた組み込みオペレーティングシステムが幅広い用途に使われている、中でもオープンソースのTOPPERSのITRONを含むTRON系OS・APIが、2020年現在、組み込みOSの60%のシェアを持っている。 1990年代以降はダウンサイジングの流れにより、業務用途でもオープンシステムやWindowsへと主流が移行している中、信頼性・可用性を重視する用途には、現在でも専用OS(z/OS、MSP/XSP、VOS3、ACOSなど)を搭載したメインフレームが採用され、使い分けられている。
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