1世紀から10世紀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 17:30 UTC 版)
「LGBT史年表」の記事における「1世紀から10世紀」の解説
54年 ネロがローマ皇帝に即位する。ネロは2人の男性と法的な儀式を経て結婚し、少なくともそのうちの1人は皇后と同じ栄誉を認められた 98年 ローマ皇帝のなかで最も愛されている者の1人であるトラヤヌスの治世が始まる。トラヤヌスは同性愛と若い男性を溺愛したことでよく知られている。そして、このことはエデッサ王アブガル7世に利用された。アブガルは悪行でトラヤヌスの怒りを買った後、謝罪のため自分の美しく若い息子をトラヤヌスのもとに送り、許しを得ている。 130年 ハドリアヌス帝が愛したアンティノウスがナイル川で溺死し、ハドリアヌスは彼を神格化した。アンティノウスは実際皇族以外で神格化された最後の人物である。彼の肖像は数多くの彫像に見られ、多くの人が彼の顔は古代人の顔としては最もよく知られているものだと信じている。 218年 ヘリオガバルス帝の治世が始まる。彼はスミルナ(現在のイズミル)出身の運動選手でゾティクスという名前の男性と結婚した。ローマで市民が祝う中、豪華な儀式が行なわれた。 342年 同性愛はあらゆる古代の文化では人間の性の普通の部分として受け入れられていた。しかし、キリスト教が広まるにつれて、ホモフォビアが始まる。同性結婚を禁止する最初の法令がキリスト教徒の皇帝コンスタンティウス2世とコンスタンス1世によって発布される。 390年 キリスト教徒の皇帝ウァレンティニアヌス2世、テオドシウス1世、およびアルカディウスは同性間の性交は違法であり、有罪の者は公衆の面前で生きたまま火炙りの刑に処せられると宣言した。 498年 男性の同性間の性交を禁止する法令があるにもかかわらず、キリスト教徒の皇帝はアナスタシウス1世の治世まで男娼から税金を徴収し続けた。この年ついにアナスタシウス1世はこの税金を廃止する。 529年 キリスト教徒の皇帝ユスティニアヌス1世(在位:527-565)が同性愛者を「飢饉、地震、疫病」のような諸問題のスケープ・ゴートにした。 589年 西ゴート王国がアリウス派からカトリックへ改宗する。この改宗により、同王国の法がカトリック諸国の法に合わせて改定されることになる。この改定には男性同性愛者とユダヤ人を迫害する規定が含まれる。 800年-900年 カロリング朝ルネサンス期、修道士アルクィンは同性愛を断罪する数多くの教会法があったにもかかわらず、ほかの修道士宛てに愛の詩を書いた。
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