魚介類の代替
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 04:40 UTC 版)
乱獲と環境破壊で海の魚は急速に減りつつあることが近年問題となっており、植物ベースの魚を開発しているイスラエルのスタートアップPlantishが1250万ドルを資金調達するなど、魚介類の代替開発が拡大している。タイでは水産業のSDGsの観点からスーパーで代替エビや代替イカが購入できる状況になっており、またカナダのように、政府が、NewSchoolFoods、LivenProteinの手掛ける植物性の「魚フィレ」プロジェクトを支援する動きもある。畜産企業と同様に、シーフード企業の代替魚介肉市場へ参入も目立っており、世界最大のマグロ加工業者であるタイユニオンは2021年、植物性代替シーフードおよび培養シーフード生産者と提携、植物性シーフード製品の発売計画を明らかにした。 2019年2月から、ホールフーズなどの小売店は、アメリカのGood Catch社が開発した植物由来のツナの販売を開始。Good Catch社は、急増する需要への対応に苦労しており、資金調達を急ぐために2019年6月26日、コンバーチブルノート(転換社債の一種)の発行により1000万ドル(約10億8400万円)を調達したという。 持続可能な食品の開発をしている Terramino Foodsも、真菌ベースに藻類を組み合わせて作った魚を使わない「サーモン」のバーガーを開発し、2018年末に売り出される予定となっている。 ドイツの食品テクノロジ―企業Kuleana(クレアナ)は、植物性の寿司を研究。初めに開発された商品はVeganマグロ”Akami Tuna Sashim“。 2019年、食肉加工大手タイソンフーズは、海藻と大豆タンパク質を使用して「エビ(海老)」を作る植物ベースの新興企業であるNew Wave Foodsに投資。 2020年、中国のスタートアップZhenmeatが、新製品として、植物性の「海老」を発表。 2020年10月、スイス食品大手ネスレが、植物原料のエビの代替食品を発売すると発表。 培養シーフードで、2022年に日本の水産企業らから総額3,400万ドルの資金調達を完了したスタートアップのFinless Foodsは、2022年度中に植物性のクロマグロを発売する予定だと報告。
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