駄菓子屋の現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 04:18 UTC 版)
駄菓子屋は1980年代から著しい減少傾向が続いている。小学校近辺にある子供を相手にした店などは、特に地方において少子化・過疎化で子供の数が激減したうえ、子供たちの遊びに対する嗜好の変化、あるいは子供らが経済的に豊かになったことの影響を受けた。衛生的で商品も豊富なコンビニエンスストアの増加、またスナック菓子などの人気によって、駄菓子そのものが「程度の低いお菓子」として児童や保護者らに敬遠されたこともある。こうした経営的な苦しさによる後継者不足も加わり、典型的な「お婆さんが住居兼用で営む街中の駄菓子屋さん」はかなり減少している。ただ2000年代においても、駄菓子屋に通って育った世代の一部は思い入れを抱いているほか、駄菓子屋を含めた「昭和レトロ」に新鮮さを感じる若い世代もいる。このため、駄菓子屋を再現した売り場を設けたり、個々の駄菓子を販売したりする企業があるほか、駄菓子関連の展示施設もある。 子供時代に駄菓子屋に慣れ親しんだ大人たちが当時を懐かしみ、懐古趣味も手伝って取り扱いをする店舗も変化している。駄菓子の販路に関しては、インターネットでの通信販売をはじめとして、大型ショッピングセンター、コンビニに至るまで、多様化している。懐古ブームにも乗り、人気定番アイテムとして現在でも入手は可能である。またこの懐古ブームに乗った「駄菓子屋チェーン店」の動きもあり、ビジネスガイド主催「インターナショナル・ギフトショー」にもそういった業者の出品が見られる。 菓子屋横丁(駄菓子横丁、駄菓子屋横丁) - 埼玉県川越市元町(末広町との区域境近く)。自営の小規模な製造業者の直売で、軒を連ねている。 二木の菓子 - 上野・アメ横の店舗では、駄菓子のまとめ買いにもばら売りにも対応。 神戸物産 - 日本各地で「業務スーパー」を展開する小売業。一部店舗で駄菓子のまとめ売りを行っている。 上記以外に駄菓子屋関連の展示や商品販売などを観光や地域活性化に生かしている例としては、「昭和レトロ商品博物館」(東京都青梅市)や「駄菓子屋ゲーム博物館」(東京都板橋区)、伊香保おもちゃと人形自動車博物館内「昭和レトロテーマパーク駄菓子屋横丁」(群馬県吉岡町)などがある。
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