馬込車両工場と新しい車両工場の建設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 07:58 UTC 版)
「馬込車両検修場」の記事における「馬込車両工場と新しい車両工場の建設」の解説
本検車場と合わせて国道1号線を挟んだ西馬込駅北方に馬込車両工場が開設された。馬込検車場より西馬込駅奥にある引き上げ線を挟む形で平面交差で横断して地上に出る引込み線が設けられた。この連絡線には地下鉄線としては珍しく3か所に踏切が設けられ、同車両工場で長らく浅草線車両の重要部検査・全般検査を施工してきた。 しかし、工場建屋・設備は1990年代に入り、施設の老朽化が予測され、全面的な建て替えが必要とされた。その一方、1990年代に入って開業が進んだ地下鉄12号線(大江戸線)は、都心部を中心に運行され、沿線に小規模な車両基地を設置したが、大規模な工場設備を確保することは困難であった。別な資料においては、当初木場車両検修場に工場設備を建設する計画であったが、大江戸線環状部の建設費用を圧縮するため、馬込車両検修場に大江戸線の車両工場を共用する計画が決定されたとされている。 このことから、馬込検車場(馬込車両検修場)内に両線の車両の整備を可能とする新しい車両工場を建設する再整備計画が立ち上がった。新車両工場の建設と大江戸線と浅草線を連絡する「汐留連絡線」の建設については1990年(平成2年)6月に整備計画が正式に決定された(馬込車両基地整備計画)。 この整備計画は、第1期工事と第2期工事に分けて実施した。第1期工事は2000年(平成12年)5月 - 2002年(平成14年)2月にかけて実施され、検車場内に新総合庁舎、資材倉庫など15棟の建物を建築し、旧総合庁舎、食堂棟、倉庫など10棟の建物の解体と留置8番線 - 12番線の撤去などが行われた。 第2期工事は2002年(平成14年)12月 - 2004年(平成16年)3月にかけて実施され、第1期工事で移転や新設によって生み出されたスペースに、新車両工場棟を建設する工事である。最終的に2004年(平成16年)3月に整備計画は完了し、同年5月から新車両工場の稼動を開始、これを前にして旧馬込車両工場は同年3月で閉鎖された。その後、2007年(平成19年)3月までに旧工場建屋は解体され、跡地には2013年(平成25年)に立正大学付属立正中学校・高等学校が品川区大崎より移転した。
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