韓国知識人による韓国側運動への批判
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「アメリカ合衆国下院121号決議」の記事における「韓国知識人による韓国側運動への批判」の解説
朴裕河の批判 2007年4月、韓国世宗大学校の朴裕河は、アジア女性基金の解散に伴う東京の日本外国特派員協会での講演で、韓国側の主張をそのまま受け取っての日本への一方的な批判が行われていることを憂慮して「日本軍とそのように(業者へ娘を売った)した父親とどっちが憎いのか?」との質問に、ある慰安婦は「お父さんだ」と答えたといった話も交えながら、慰安婦動員には韓国人も関わっていたことの責任、朝鮮戦争時に韓国軍も特殊慰安隊を運営したという最近の研究を紹介し、韓国や他の国にも慰安婦制度があったのに日本だけのことにしてしまっては問題の本質を考える機会が失われる、と述べている。また慰安婦動員の過程における韓国人の関与を交えながら、安倍発言の背景にある慰安婦問題の研究の成果と誤解について解説を加え、韓国側は日本がやったことの実態を正しく知るべきで、「日本は謝罪も補償もしてこなかった」という韓国での認識は事実ではなく、そのような認識では問題は解決しないとした。さらに安倍首相が河野談話を継承する理由も、それが一部右翼を除いた日本人大部分の考えだからであり、またアジア女性基金も民間団体ではなく、元慰安婦の方々に対する総理大臣の手紙が添えられるなど、その設立運営には日本政府が深く関与する日本国民大多数による償いのための団体であるとした。これらの点を考慮することが日韓関係修復の糸口となるとし、アジア女性基金設立にもっとも反対した人々は韓国の保守右派ではなく「法に基づかないお詫び方式は不完全だ」と批判した左翼運動家とメディアであったと指摘した。韓国においても日本政府と政治家の「良心」を信じられず、基金のお金を受け取った人々を中心に元慰安婦が分裂し、償い金の受け取りに反対した韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)に排斥された人々が現在この団体と対立している状態を指摘して、挺対協関係者たちは元慰安婦に対するサポート活動を足場にして国会議員や政府長官になったものの、その後の彼女らに対して関心を無くしただけではなくむしろ逆に排斥しており、元慰安婦の中には彼女たちに真心をつくして手伝ってくれるのは日本人たちだという者もいる、といった挺対協への批判も紹介した。また、韓国人が自分たちの問題をアメリカへ行って解決してくれと訴える姿は決して美しいものではなく、たとえ決裂だけが続くとしても日韓の間の問題は日韓が解決すべきと述べた。 韓国のニューライト、安秉直、李栄薫も同様な趣旨の見解を述べている。
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