非朴系指導部発足
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2012年大統領選挙で勝利した朴槿恵が翌年2月末に大統領に就任した後の4月に行われた国会議員再補選では3選挙区中2選挙区で勝利し、同年10月に行われた再補選でも2選挙区で完勝した。朴槿恵政権にとって中間評価となる2014年6月の第6回全国同時地方選挙では、4月に発生したセウォル号沈没事故における政府の事故対応の不手際から政権に対する支持率が低下し、一時は惨敗も予想されていたが、危機感を抱いた保守層が結集したことが功を奏し、広域団体長選挙では新政治民主連合に差をつけられたものの、基礎団体長選挙や地方議会議員選挙では新政治民主連合を大きく上回るなど、善戦したとの評価を受けた。選挙後の7月15日、全党大会が行われ、代議員・党員の投票と国民を対象とした世論調査に基づいて行われた選挙の結果、非主流派(非朴系)の重鎮である金武星(キム・ムソン)が選出された。また最高委員には得票で2 - 4位となった主流派(親朴系)の徐清源と、金台鎬(非主流派)及び李仁済(非主流派)の他、女性である金乙東(非主流派)が選出された。なお党代表選挙で大統領に近い主流派候補が敗れたのは異例のことで、与党に対する大統領の影響力低下を指摘する声もでた。 地方選挙直後の7月30日に行われた国会議員再補選では15選挙区中11選挙区で勝利する圧勝で、野党の強固な票田とされてきた全羅南道(順天市・谷城郡)で党公認候補が1988年総選挙以来初めて当選、再補選の要とされた首都圏でも勝利した。この結果、選挙前の147議席から過半数議席を7上回って158議席となり、安定した政権運営を行うことが再び可能となった。 2015年2月2日、国務総理に内定した李完九院内代表の公認を決める選挙がおこなわれ、非主流派で国会国防委員長の劉承旼が、親朴主流派の支援を受けた李柱栄前海洋水産部長官に大差をつけて選出された。これにより、セヌリ党の執行部は金武星代表以下、非朴派が掌握することになり、朴槿恵大統領のレイムダック化が始まったとの見方も出た。 2015年4月、4選挙区(3選挙区は統合進歩党解散に因る補欠選挙、残る1選挙区はセヌリ党議員の当選無効に因る再選挙)で投票が行われた国会議員再補選では、朴槿恵大統領側近の裏金疑惑が浮上したにも関わらず、伝統的に野党の地盤とされてきたソウル市冠岳区で27年ぶりに議席を奪うなど、4選挙区中3選挙区で当選を収めて圧勝した。
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