非可換多項式とは? わかりやすく解説

自由代数

(非可換多項式 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/30 02:43 UTC 版)

数学、とくに環論という抽象代数学の分野において、自由代数(じゆうだいすう、: free algebra)は多項式環の非可換類似である、なぜならばその元は可換でない変数の「多項式」として書けるからである。同様に、多項式環は自由可換代数 (free commutative algebra) と見ることができる(多項式環#多項式環の普遍性参照)。

定義

可換環 R に対し、n 不定元 {X1, ..., Xn} 上の自由(結合的単位的代数とは、アルファベット {X1, ..., Xn} 上のすべての語(空な語を含み、これは自由代数の単位元である)からなる基底を持つ自由 R 加群である。この R 加群は積を以下のように定義して R 代数となる:2つの基底元の積は対応する語の結合

出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。2023年12月

非可換多項式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 06:28 UTC 版)

多項式」の記事における「非可換多項式」の解説

詳細は「自由多元環」を参照 通常の多変数多項式環は、変数係数および変数同士可換性仮定されている。この変数の間の可換性仮定からはずすことで、非可換多項式環定義される可換性はずしたために、非可換多項式を一般に書き表すのは困難であるが、非可換多項式環テンソル代数として記述することができる。X = {x1, x2, ..., xn}を基底とする有限次元 K ベクトル空間あるいは可換環 K 上の階数有限な自由加群 V 上のテンソル代数 T(V) を T ( V ) =: K ⟨ x 1 , x 2 , … , x n ⟩ = K ⟨ X ⟩ {\displaystyle T(V)=:K\langle x_{1},x_{2},\ldots ,x_{n}\rangle =K\langle \mathbf {X} \rangle } などと記してK 上の非可換多項式環と呼ぶ。ここで術語「自由」(free) は、この環が必ずしも乗法可換ないよう多元環としての普遍性を持つということ意味している。K 上で有限生成な(非可換)環 A A = K ⟨ α 1 , α 2 , … , α n ⟩ := { ∑ l c l α i 1 ( l ) α i 2 ( l ) ⋯ α i k l ( l ) ∣ c l ∈ K , α i j ( l ) ∈ { α 1 , … , α n } } {\displaystyle A=K\langle \alpha _{1},\alpha _{2},\ldots ,\alpha _{n}\rangle :=\left\{\sum _{l}c_{l}\alpha _{i_{1}}^{(l)}\alpha _{i_{2}}^{(l)}\cdots \alpha _{i_{k_{l}}}^{(l)}\mid c_{l}\in K,\alpha _{i_{j}}^{(l)}\in \{\alpha _{1},\ldots ,\alpha _{n}\}\right\}} は K⟨X⟩ の代入による準同型像として得られる。つまり、適当な K 多元環全射準同型で K ⟨ X ⟩ → A ;   f ( x 1 , x 2 , … , x n ) ↦ f ( α 1 , α 2 , … , α n ) {\displaystyle K\langle \mathbf {X} \rangle \to A;\ f(x_{1},x_{2},\ldots ,x_{n})\mapsto f(\alpha _{1},\alpha _{2},\ldots ,\alpha _{n})} なるものが必ず取れまたしたがって A は K⟨X⟩ のある商多元環同型である。この準同型の V への制限は V から A への K 線型写像であるが、逆に V から A への任意の K 線型写像はかならずこのような形の多元環の準同型延長可能である。これはテンソル代数の普遍性呼ばれる性質一部である。 また、非可換多項式環 K⟨x1, x2, …, xn⟩ をテンソル代数とみるとき、対応する対称代数 S(V) (xyyx の形の元全体生成される両側イデアル割った代数) は多項式環 K[x1, x2, …, xn] であり、多項式環有限生成可換多元環対す普遍性持っていることに対応している

※この「非可換多項式」の解説は、「多項式」の解説の一部です。
「非可換多項式」を含む「多項式」の記事については、「多項式」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「非可換多項式」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「非可換多項式」の関連用語

非可換多項式のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



非可換多項式のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの自由代数 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの多項式 (改訂履歴)、テンソル代数 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS