闘争形態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 14:51 UTC 版)
「タミル・イーラム解放のトラ」の記事における「闘争形態」の解説
奇襲作戦やゲリラ攻撃を得意としている。自爆テロで多くの要人を殺害している。LTTEの兵士は、イデオロギー工作によって植えつけられたシンハラ人に対する被害者意識で凝り固まっており、自己の生命もシンハラ人の生命の価値も一切評価しなかった。 海上部隊は「シー・タイガー」と呼ばれ、2007年中にはLTTEの輸送船への攻撃も含め、スリランカ海軍との海戦が頻発するなど、両者はしばしば衝突している。海上部隊の中には、かの震洋のように、爆薬を搭載した高速艇で敵艦に突入するための「ブラック・シー・タイガー」と呼ばれる部隊があり、自爆攻撃でスリランカ海軍の艦艇を撃沈している。 戦闘の本格化に伴い、2007年3月、LTTEは内戦史上初となる改造民間機を投入した航空攻撃を敢行した。近代的な防空システムを持たないスリランカ軍はゲリラ的な空襲に対して有効な対応を取ることが出来ず、低速のレシプロ機による首都爆撃をそのまま見過ごすという失態を演じた。 しかしながら、地上においては政府軍は北部及び東部での戦闘を優位に展開しており、一連の航空攻撃及び無差別テロの激化はLTTEの苦境を示すものではないかとも見られていた。 LTTEの新兵は、厳しい戦闘訓練と、偏った歴史認識の植え付けによるイデオロギー工作で洗脳され、シンハラ人を狙った殺人や自爆・自決を厭わなくなる。生きて敵の捕虜になることは固く禁じられており、LTTEの戦闘員は逮捕されそうになると自害する。自殺のために青酸カリが戦闘員全員に支給されている。自殺の代表例としては、1987年10月、政府海軍に逮捕されたLTTE17人は青酸カリで服毒自殺を図り、12人が死亡している。 一般のタミル人に向けては、例年11月27日(『英雄の日』ヴェラッピライ・プラバハカランの誕生日)にプラバカラン自身がLTTEの戦闘方針や指導方針について演説している。 LTTEの東部方面司令官だったビニャガマムーシ・ムラリタラン(英語版)司令官(通称カルナ司令官)ら数百名が分派したカルナ派も、母体であるLTTEと同様にテロを多用するもので、2005年12月25日にはLTTEに近いタミル国民連合(TNA)のジョゼフ・パラジャシンハム議員暗殺事件を敢行したほか、2006年中に東部一帯で少年ばかり数百名を自軍に加える目的で拉致し、政府軍もこれを黙認したとされる。
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