開発のベース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/28 02:50 UTC 版)
サジェストペディアの開発は、サジェストロジーの研究により明らかになった以下の事実を出発点にしている。 人間は、日常一般の言語および非言語コミュニケーションの中に不断に遍在するさまざまなサジェスチョンによって、意識的、無意識的、全人格的に影響されている。その中には肯定的な影響もあれば、否定的な影響もある。 催眠状態の、あるいは特殊な修行を積んだ、または天才や精神障害を持つ人間にしか起こりえないと考えられていたさまざまな現象は、日常一般に普遍的に存在するサジェスチョンによって、ごく普通の人間にも起こり得る。さまざまな現象とは、たとえば、超記憶、無血無痛の開腹手術、自律神経のコントロール、固定観念の定着、固定観念からの解放などである。 さらに、催眠によっては起こり得ない現象も、日常一般的なサジェスチョンによっては起こり得る。その現象とは、たとえば、創造性の高揚、被催眠性の減少などである。 記憶は、情報のただ一度の披瀝によって脳内にほとんど全部ほぼ正確にきわめて長期間保持される。一般に「記憶力」と呼ばれているのは実は「思い出す能力」である。脱サジェスチョンの実現によって高まるのはこの「思い出す能力」であり、「超記憶」と呼ばれるものは実際には「何でも簡単に思い出すこと」である。 人間の精神状態は時とともにうつろいやすく、一人の人間の中にも多くの人格が潜んでいる。また、受けたサジェスチョンへの対処のありようは一人一人すべて異なる。つまり、人間は、個人としても集団としても精神的にダイナミックかつ多様である。 また、人間には、望まないサジェスチョンを拒絶してその影響力を遮断する防御システムが存在する。これを「サジェスティブ障壁」と呼び、3種類に分類される。これらは、1)論理的整合性を確保するため非論理性を排除する論理障壁、2)道徳規範に照らして非道徳を排除する道徳障壁、3)感情の安定を確保するため直感的に情報を排除する感情障壁である。サジェスティブ障壁の高さや状態もまた多様で、個人差があり、精神状態の変化につれて常に変化し続けている。 にもかかわらず、サジェスチョンには、与えられ方によって受け入れられやすさの一般的傾向がある。たとえば、1)権威ある情報源からのサジェスチョンは受け入れられやすい。2)情報の出し手と受け手の信頼関係が強ければサジェスチョンは受け入れられやすい。3)精神的にリラックスして攻撃性・防御性の度合いが低いほどサジェスチョンは受け入れられやすい。 人間の行動は、意識と周辺意識(paraconscious)の連携からなりたっている。意識領域、周辺意識領域で受け取った外部からの情報はすべてリザーブ・オブ・マインドとして備蓄され、人間の意識活動と生理現象に影響を与える。
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