金属の腐食の原理とは? わかりやすく解説

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金属の腐食の原理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 13:40 UTC 版)

腐食」の記事における「金属の腐食の原理」の解説

金属の腐食酸化還元反応により表面金属電子失ってイオン化金属面から脱落して行くことで進行する生じたイオン酸素により酸化物水酸化物あるいは炭酸塩緑青場合)となり表面堆積することが多い。金属イオン酸化物に置き換わってゆく過程結晶構造物性著しく変化する場合は、金属腐食する形状ならびに強度損なわれ錆として捉えられる金属表面の不安定さ 普通、金属表面は薄い(数十Å)酸化物覆われている。これは生成したばかりの金属表面隣接金属存在しない面(つまり表面)を持ち自由電子非局在化によるエネルギー安定化寄与がより少ないため、金属表面エネルギー的に不安定化している。この不安定金属速やかに大気中の酸素分子反応するため、酸化物バリアー層を形成しむき出し金属表面は自然な状態では存在しない表面存在する酸化物バリアー層は、金属種類環境加工異物付着などによって異なるので、表面防腐食性変わってくる。言い換えると、物理的あるいは化学的作用により酸化物バリアー層が損なわれやすいとバリアー層の剥離表面酸化繰り返され腐食面は金属内部陥入することになる。 特に水分微量の酸の存在金属の腐食プロセス加速させる金属のイオン化傾向H+よりも大きければ金属表面容易にイオン化するし、金属酸化物水溶性があればそれによってもバリアー層は剥離される。 ピッティングコロージョン このようにバリアー層あるいはめっき面の点状の欠損から腐食陥入する状態は孔食(点食、ピッティングコロージョン)と呼ばれるハロゲン化物イオン(主に塩化物イオンCl-)の存在ピッティングコロージョン引き金になることが知られている。腐食によって生成された孔は、金属表面電気的な非局在起こし腐食促進させる粒界腐食 600-800ステンレス製造した場合クロム炭化物の析出起き析出したクロムが低い結晶粒界生成される。このクロムが低い場所は腐食弱く優先的に腐食が行われる。この現象粒界腐食と呼ぶ。 異種金属接触腐食 また、金属腐食中心に酸化還元反応があるので、異種金属接触している部位ガルバニ電池形成する為に腐食加速する要因になる。この原因電池陽極反応)による腐食異種金属接触腐食ガルバニック腐食とも)と呼ばれる電食 電気回路から生じた迷走電流により生じ腐食迷走電流腐食干渉電流腐食ともいう。なお、コンクリート/土壌マクロセル腐食異種金属接触腐食などの自然腐食電食呼称するのは誤用である。 なお、腐食傾向判断に、電位-pH図使われることがある

※この「金属の腐食の原理」の解説は、「腐食」の解説の一部です。
「金属の腐食の原理」を含む「腐食」の記事については、「腐食」の概要を参照ください。

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