金属の自由電子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/13 03:24 UTC 版)
金属の自由電子は、室温程度ではフェルミ縮退している。そのため、低いエネルギー準位にある電子は、その上のエネルギー準位が粒子数の限界に達しているために、加熱してもエネルギーの高い状態になることができない。このため熱を受け取れる電子は、エネルギーの高い電子に限られるので、自由電子の熱容量は、古典粒子として考えた場合よりもずっと小さい値になる。また磁場をかけた場合に、電子がそのスピン状態を変えようとしても、変わる先の状態がすでに占有されているので、スピン状態が変わることができない。そのため、磁化率も古典粒子として考えた場合よりもずっと小さい値になる(パウリ常磁性)。
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