郵便用バーコード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 16:50 UTC 版)
ZIPコードはしばしば POSTNET と呼ばれるバーコードに変換され、機械による自動仕分けがしやすいように郵便物に印刷される。一般的なバーコード書式は幅の広いバーと狭いバーの組み合わせからなるが、ポストネットは長いバーと短いバーの組み合わせが使われている。このバーコードは差出人が、WordPerfect やMicrosoft Word などこの機能に対応したワープロソフトを用いて印刷することができ、あるいは郵便物を郵便局で処理する際に付されることもある。郵便局では、必要に応じて人手によって住所を読まなければならないこともあるにせよ、基本的にOCR技術を用いて処理する。(機械ははがきの下端から0.5インチ上にコードを貼付することが多いため、署名が見えなくなることがある。はがき用のプリンターはバーコードが付される範囲への印刷を防ぐようにされ始めている。) 料金別納割引郵便 (en:bulk mail) を送る人が自分でバーコードを印刷しておくと郵便料金の割引を受けることができる。ただし、これは単なるバーコード表記で済む話ではない。送り先リストは最新のCASSに認定されたソフトウェア、すなわち完全な正しいZIP+4コードと正確な送り先を表す2桁の追加分を付加するもの、によって標準化されていることが求められる。さらに、郵便物は一定の形式に従っていなければならず、これを照合する証文も添付されていなければならない。このようなステップは通常、PAVEに認定されたソフトウェアによって処理される。ソフトウェアはバーコード入りの住所ラベルと、袋やトレイに付けるバーコード入りタグの印刷も行う。 これは、国内どこであれ着信可能な全ての場所は、(理論上)12桁の固有番号を持つことを意味する。デリバリーポイントの桁(10、11 桁目)は住所の 1 番目、2 番目の数字から計算される。合衆国郵便公社は CASS Technical Guide という文書でデリバリーポイントの計算ルールを公開している。最後の桁は常にチェックディジットである。これは桁数が 5 桁、9 桁、11 桁いずれであれ、全ての桁を合計し、それを 10 で割った剰余を 10 から引いた数である。(従って、10001-0001 00 のチェックディジットは 7 である。全ての桁の合計が 3 であり、10 で割った剰余の 3 を 10 から引くと 7 になるからだ。)ソフトウェアは /100010001007/ といったデータを 12 ポイントの Postnet フォントで印刷するだけよく、それで有効なバーコードが出来上がる。スラッシュ "/" は開始/終了文字(それぞれ 1 本の長線)へ変換され、各桁はそれぞれ 2 本の長線と 3 本の短線の組み合わせへ変換される。 料金受取人払の郵便物の場合、主に FIM コードが表裏判定に使われる。なぜなら、一般に切手や郵便料金別納証は(表裏の自動判定用によく使われる)蛍光インクを含んでいないからだ。さらに、FIM コードが A もしくは C の場合、それは POSTNET バーコードがあることを意味するので、郵便物は区分機 (Multiline Optical Character Reader) を飛び越えてバーコード読取機へ直行できる。このため、切手・郵便料金別納証つきの差出人払・料金先払の郵便物であっても、それらは POSTNET バーコードがあることを示すため、通常 FIM コード(具体的には FIM A)が付けられている。FIM D バーコードはオンラインで支払が行われたことを示すために使われる。
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