近距離交通
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 11:04 UTC 版)
ハイデルベルクにおける近距離交通の重要な集積点は、ビスマルク広場で、多くの都市交通網がここでクロスする。広場の東から、ハイデルベルクのアルトシュタットを貫く歩行者専用道路が始まるが、この歩行者空間は、規模的にヨーロッパで最大のもの一つに数えられる。以前は、この広場に面して、頭端式ホームを有する中央駅があったが、1955年に約1.5km西に移転した。現中央駅は、ビスマルク広場に次ぐ重要な交通ポイントとなっている。 1883年にハイデルベルクに公営の近距離旅客交通会社が設立され、馬車鉄道の形で営業を開始した。高速輸送機関の隆盛に伴い、1901年に電動式の路面電車が開通した。1950年代から路面電車網は徐々に路線を拡大していった。その後、自家用車の普及という大きな問題に直面した近距離旅客交通会社の経営陣は、路面電車の路線を次第に縮小せざるを得なかった。しかし、近年になって路面電車が再評価されて、複数の新路線が計画され、新たな路線が開設され、また既存路線が整備されている。現在は、ラインネッカー交通(RNV)が市電とバスの運行を管轄している。1989年からはライン=ネッカー交通連盟の統一料金が適用されるようになった。また、ハイデルベルクにはカーシェアリングの組織もある。 2003年にハイデルベルクは、ライン=ネッカー地域全域を結びプファルツ地方や南ヘッセンにまで延びる、ラインネッカーSバーンの路線網に組み込まれた。その後Sバーンはカールスルーエまで接続した。これにより、ライン=ネッカー地域は一つのSバーンで結ばれた最後の人口集中地域となった。この計画遂行に10年以上を要したことには、異なる州(バーデン=ヴュルテンベルク州、ヘッセン州、ラインラント=プファルツ州)の間での調整に時間がかかったという背景がある。 登山鉄道は、モルケンクーア展望台までの下部は2005年から導入された新しい車両、上部のケーニヒシュトゥールまでは歴史的な車両で運行している。この鉄道は、ハイデルベルク城へ行く際の交通手段として人気がある。この登山鉄道の計画は1873年に初めて立案されたのだが、資金難から最初の路線が開通したのは1890年であった。この鉄道は、2004年にバーデン=ヴュルテンベルク州の文化財リストに登録された。
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