近距離カットオフ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/07 07:11 UTC 版)
「N体シミュレーション」の記事における「近距離カットオフ」の解説
無衝突系においては、 N {\displaystyle N} 体粒子は真の粒子ではなく、多数の粒子が占める位相空間上の領域を表す。そのため、 N {\displaystyle N} 体粒子間に働く重力が近距離で発散する効果は物理的ではなく、適当なカットオフにより除去される必要がある。最も簡単なカットオフとしては重力ポテンシャル Φ {\displaystyle \Phi } を Φ ( r ) = − G M r 2 + ϵ 2 {\displaystyle \Phi (r)=-{\frac {GM}{\sqrt {r^{2}+\epsilon ^{2}}}}} へと変更するものである。ここに ϵ {\displaystyle \epsilon } は距離の次元を持つ定数で、この距離スケールより近距離での重力の発散を抑える効果を持つ。このポテンシャルは N {\displaystyle N} 体粒子がプラマーモデルであるような質量分布を持つと仮定した場合に得られるものに等しい。 ϵ {\displaystyle \epsilon } の値は平均粒子間距離のオーダーに選ばれる。
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