近赤外線分光測定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/27 23:36 UTC 版)
分子の官能基は、官能基の種類によってそれぞれ異なる波長の近赤外光を吸収する性質を持っていることを利用したものである。 この原理を食品に応用して、近赤外光を食品に照射して近赤外吸収スペクトルを分析することによって、食品の成分を測定することが行われるようなってきている。果実ジュース、ビスケット、サトウキビではショ糖の分析のために使われる例があり、また、モモ、トマト、ナシ、リンゴ、温州みかんなどの果実では糖度(ブリックス値)の推定のための利用例がある。 この方法は 非破壊測定であり、食品を壊すことなく測定できるというメリットがある。例えば、屈折糖度計による果実の糖度分析では果汁を絞る必要がありサンプル検査しかできなかったが、この方法では果実を破壊することなく糖度(ブリックス値)推定に使用でき、全数検査も可能である。たとえば、メロンの糖度(Brix値)を近赤外分光法により知る方法も開発されている。 分光装置の発展から、携帯可能なサイズにまで小型化が進んでいる。
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