上野式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:58 UTC 版)
太平洋戦争後の東京都内の交通渋滞を緩和するため路面電車や路線バスに代わる近距離交通手段として、東京都交通局は日本車輌と共同で独自に研究を開始し、上野動物園内に、園内輸送施設の東京都交通局上野懸垂線として設置された。1957年12月17日開業、以降幾度かの施設更新を経て運行を続けていた。しかし、2001年度から運行していた車両の経年劣化が顕著となり更新には多額の経費が必要なため2019年11月1日から運行休止。 前記のランゲン式と類似した方式ではあるが、軌道がレールではなく軌道桁となっており、走行輪が鋼製の車輪からゴムタイヤ方式になっている。ランゲン式とは逆に、軌道桁の上部の窪みにゴムタイヤがはまりこんでいる。軌道桁の両側面を案内用タイヤが台車から挟んで車両を案内する。上野懸垂線はその設置目的から極めて短い営業区間のピストン輸送をしているため、線路に分岐機を持たず交換設備なども設置されていない。非対称型懸垂式モノレールへのゴムタイヤの導入は、前年にアメリカ合衆国ヒューストンに作られた「スカイウェイ」が先鞭を付けており、上野式が最初ではない。 上野式は結果として当初の目的である都電や路線バスの置き換えとはならなかった。
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