路線の再延伸の検討
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1998年(平成10年)に札幌市が策定した『札幌市基本構想』において「魅力的な空間を備えた都心の創造」が謳われ、札幌市は同年に「路面電車活用方策調査検討委員会」を発足。1999年(平成11年)3月に公表された報告書では低床車の導入や輸送力増強に加え、西4丁目 - すすきの間を結ぶループ化が具体的に検討された。 2005年(平成17年)8月、まちづくりの中で市電を活用する方法について学識経験者や札幌市幹部が話し合う「さっぽろを元気にする路面電車検討会議」が発足。2006年(平成18年)には報告書を公表した。また、同月、かねてより札幌市電の延伸・ライトレール化を訴えていた市民団体の一つは、3通りの延伸案を公表した。 西4丁目から東に直進して西3丁目で単線となって左折、札幌駅まで北進。札幌駅から右折して西2丁目線を南進し、南1条で西4丁目に戻る。 西4丁目から東に直進して西3丁目で単線となって左折、札幌駅まで北進。札幌駅から左折して駅前通を南進、西4丁目に戻る。 西4丁目から札幌駅前通を通って札幌駅前まで延伸、これを往復する。 なお、同団体を含む市電存続派の多くは西4丁目停留場とすすきの停留場の間を結ぶこと(再ループ化)を主張していたが、この案ではとりあえず札幌駅前延伸を最優先するとしていた。 札幌市は、検討会議に対して具体的な路線延伸案(上記民間案の通りになったかどうかは不明)を提案する予定だった。しかし、札幌商工会議所や都心部の商業関係者からの慎重論が大きいことなどにより、2006年(平成18年)5月に当面の間は見送ることとした。 その後、2010年(平成22年)に札幌市は「札幌市路面電車活用方針」を策定し、市電の経営基盤強化とまちづくりのために市電を活用すべきとした。延伸先の候補としては、都心地区(札幌駅 - すすきの間)、創成川東・苗穂地区、桑園地区、山鼻南地区の4箇所が挙げられており、延伸による収支の推計や具体的なルートを2010年度中に決定するとしていた。
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