起源と名称の由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 04:48 UTC 版)
「シシリアンライス」の記事における「起源と名称の由来」の解説
佐賀市観光協会では「うわさによると、1975年(昭和50年)頃、佐賀市中心街にある喫茶店でシシリアンライスなるものが誕生」したと紹介している。かつては「まかない料理説、シーフードメニュー説など」と並べていたことがあったが、当時も詳細は記されていなかった。また観光協会担当者は2009年(平成21年)4月5日付けの朝日新聞記事では起源や名称について「誰も分かっていない」としていた。同年7月27日付けの朝日新聞記事では諸説として「エビやいかを使ってイタリアのシチリア島をイメージした」説を記した。 原達郎は考案者が名乗り出ているとしてエッセイを記している。1974年(昭和49年)頃に福岡市内の店「田々夢詩(でんでんむし)」で働いていた田中和夫が賄い飯として料理したもので、当時はタマネギやピーマン等のあり合わせのもので作っていたが、従業員に好評だったため見た目も美しく工夫して、メニューに加えたという。 トマトの赤とゆで卵の白とキュウリやレタスの緑がイタリア国旗の三色旗を彷彿とさせるところや、田中が憧れた映画『ゴッドファーザー』の舞台シチリア(シシリー)島にちなんで「シシリアンライス」と名付けたとする。 原はまた、佐賀観光協会によると佐賀市で初めてシシリアンライスを店で出した人物は「修業時代に福岡市の飲食店で習った」と言っていたそうだとし、さらに「田々夢詩」に出入りしていた男性が佐賀で飲食店を開いたと聞いたことを田中が記憶していたともして、「福岡市の飲食店」が「田々夢詩」に間違いないものと考えられるとしている。 任意団体「佐賀市はシシリアンライスdeどっとこむ」は1975年(昭和50年)頃に飲食店のまかない料理として出されたのが始まりで、その後佐賀市内の喫茶店でメニューとして出されるようになったとする。また由来について当時流行していた映画『ゴッドファーザー』のロケ地であるシチリア島から名付けられたというのが有力としている。 2012年(平成24年)10月16日の朝日新聞記事では「佐賀市はシシリアンライスdeどっとこむ」代表によるとして博多の飲食店のまなかい食を有力とした。その一方で諸説として「隣の長崎『トルコライス』に同じ地中海の地名で対抗した」「当初はエビやイカを盛ってシチリア島をイメージした」も挙げ、また創始者だと名乗りを上げる人物が複数いるらしいとしている。
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