起源と命名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 02:33 UTC 版)
イタリアの物理学者ガリレオ・ガリレイにちなんで命名されたが、この温度計は彼によって発明されたのではないのである。ガリレオは確かに、1603年以前にガリレオの空気温度計(Galileo's air thermometer)(より正確には温度見(おんどみ、thermoscope)と呼ばれるもの)を発明した。いわゆる「ガリレオ温度計」('Galileo thermometer')は、フィレンツェのアカデミア・デル・チメントとして知られる一団の学者と技師によっても発明され、そのなかにはガリレオの弟子、エヴァンジェリスタ・トリチェリおよびトリチェリの弟子ヴィンチェンツォ・ヴィヴィアーニをふくむ。温度計の詳細は、アカデミーの主要な刊行物『 Saggi di naturali esperienze fatte nell'Academia del Cimento sotto la protezione del Serenissimo Principe Leopoldo di Toscan e descrittedal segretario di essa Accademia』(1666年)に発表されている。この著作の英訳(1684年)は、この装置(「第5の温度計」('The Fifth Thermometer'))を「ゆっくりしていて怠惰」('slow and lazy')と評し、この評は装置のイタリア語での別名termometro lento(ゆっくりとした温度計)に反映されているのである。外側の容器は、「ブドウ酒の精留エタノール」(濃縮されたエタノール水溶液)で満たされていた。これらのガラス泡の重さは、密封された端で少量のガラスを研磨することによって調節された。そして小さな気泡空間が主容器の上端に「酒が希薄になる」[すなわち膨張する]ように残されていた。 いま、ガリレオ温度計と称される装置は、現代においてロンドン自然史博物館に復活させられ、博物館は1990年代に売り始めた。
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