質量と大きさ
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恒星に近い軌道を周回する惑星は、主系列星を公転する系外惑星が初めて発見された1995年以降多数発見されている。これらの惑星の質量は、惑星と褐色矮星の境界付近の大質量のものから、地球の程度のものまで様々である。ホット・ジュピターの質量に特に厳密な定義があるわけではないが、これらの惑星のうち木星の 0.1〜0.2 倍程度以上の質量を持つものをホット・ジュピターと呼ぶのが一般的である。木星の質量 (地球の 318 倍) よりもむしろ海王星の質量 (地球の 17 倍) に近い、0.03〜0.1木星質量程度の低質量の灼熱惑星は、ホット・ジュピターではなくホット・ネプチューンと呼ばれる。 広く系外惑星の検出に使われている観測方法である視線速度法では、惑星の質量は分かっても惑星の半径までは知ることはできない。視線速度法から分かるのはその惑星の下限質量である。しかしその後、いくつかの惑星のトランジット法による観測が行われると、惑星の半径を計測することが可能になった。求められたホット・ジュピターの半径は、太陽系の木星や土星と比べると、質量の割には大きいという傾向がある。これは高温によって惑星の大気が膨張しているためだと考えられている。
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質量と大きさ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 02:54 UTC 版)
冥王星の直径と質量は発見後数十年間にわたって過大評価されていた。質量は地球に匹敵すると当初は考えられていたが、観測が精密になると大きく下方修正された。1978年に衛星のカロンが発見されたことにより、ケプラーの第3法則のニュートンの公式を適用して、冥王星 - カロン系の質量を確定することが可能になった。 冥王星の質量の推移発表年質量(ME)発表者出典1915 7 ローウェル(惑星Xの質量としての推定) 1931 1 ニコルソン、Mayall 1948 0.1 カイパー 1976 0.01 Cruikshank、Pilcher、Morrison 1978 0.0015 クリスティー、ハリントン 2006 0.00218 Buieら 冥王星は太陽系内のどの惑星よりも小さく、圧倒的に質量が少ない。冥王星の質量は地球の月の0.2倍以下であり、太陽系のほかの惑星には冥王星より質量が大きい衛星が7つもある。その7つの衛星は、ガニメデ、タイタン、カリスト、イオ、月、エウロパ、トリトンである。 もともと、冥王星は水星よりは大きく火星よりは小さいと考えられていた。冥王星のアルベドがほかの惑星に比べて高いうえに、カロンのアルベドを冥王星のそれに加算してしまっていたことが原因のひとつである(ハッブル宇宙望遠鏡の登場以前は、地上で冥王星とカロンを分離して観測できなかった)。実際には1つではなく2つの天体であると分かると、冥王星の大きさの見積もりは一気に小さくなった。その後、カロンによる冥王星の掩蔽の観測から冥王星の直径を決定することができるようになり、補償光学を用いた望遠鏡での観測により形状を決めることもできた。 冥王星は太陽系外縁天体の中では直径が最大である。2003年に発見された太陽系外縁天体のエリスは発見当時は冥王星よりも大きいとされていたがことがあったが、現在考えられている直径では冥王星よりも小さい。2015年7月14日、NASAは探査機ニュー・ホライズンズによる測定で、冥王星の直径を2,370キロメートル、衛星カロンの直径を1,208キロメートルと発表した。
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