試合役員等による意見提示と一部職員による復職妨害
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「日本ボクシングコミッション事件」の記事における「試合役員等による意見提示と一部職員による復職妨害」の解説
2011年6月2日、B11は「財団法人日本ボクシングコミッション東京試合役員会会長 B11」名義で、JBCの理事・調査委員・評議員に「安河内事務局長問題に関する意見について」と題する書面を提出し、東京試合役員会が緊急会合を開いた結果の意見として、安河内の事務局長解任および調査委員会が経費の使途を明らかにした上で厳重な処分を下すことを求め、B5らを強く支持するとともに、B2の管理責任を追及した。同日、試合役員会会計担当のB13が、調査委員に安河内への不信感を訴える「『安河内事務局長に関する意見について』〜事務局長に求められる資質、JBCの存在意義について〜」と題する書面を提出した。同月5日、B9は怪文書が届いてからの経緯や経理関係などにおける安河内の行動等を記載した書面を谷口に提出した。同月8日、「財団法人日本ボクシングコミッション関西試合役員会一同」の名義でB1に「安河内事務局長問題に関する東京試合役員会の意見を全面的に支持し、同問題に関する真相究明を求める連判状」が提出され、同月12日には東京都所在のaジムが翌日の同ジム主催興行における安河内の会場立入りを拒否する書面をJBCに提出した。6月9日、B2が本部事務所で職員らに対し、翌10日で安河内の休職期間が終わると話すと、B5は安河内が出勤するなら自分は出勤しないと言い、有給休暇をB2に届け出た。 6月10日、安河内は谷口から専務理事付事務局長代行補佐に降格する旨のB1による示達を伝えられた。安河内とB2はこの降格について本部事務局員に説明するため本部事務所に向かったが、B5ら一部職員から本部事務所への入室を妨害された。本部事務所に入室し、B2が職員に対してB1の示達を読み上げると、B5らが示達の内容に反発して騒ぎ出したため、B2は安河内に調査結果が出るまで出社を控えるよう指示し、安河内はこれに従った。B2はこの日、本部事務所で記者会見を開き、この示達の内容を発表した。 6月13日、B11は東京試合役員会会長名でB1に「中間答申及び示達に対する公開質問状」と題する書面を提出し、調査委員会の同月8日付中間答申とB1の同月10日付示達は調査委員会やJBCの姿勢を疑わせるものであるとしてこれらに対する質問を行った。谷口は同日、B11に対し、調査委員会が中間答申を出した事実はないと回答した。6月16日、東京都に所在するbジムがJBCに対し、翌日開催の興行にB2と安河内の会場立入りを禁じる書面に手書きで「協会より要望書に返答あるまで」と追記したものを提出した。 『ボクシング・ビート』2011年7月号では、前編集長の前田衷が約5年間の安河内体制について、亀田騒動で父・史郎を永久追放にして事態を収束させたことについては批判があったことにも言及しながら「『よくやっているじゃないか』というのがこれまでのJBCに対する内外の評価だった」と振り返り、「こうなると、JBC内部で権力闘争が起きているようにも見える」「業界では今度の『お家騒動』を至極冷めた目で見る向きも多い。これはJBCへの信頼が揺らいでいるということではないか」と業界の内情を危惧するとともに、「財団法人であるJBCは、公益法人としての義務を負っているが、財団であろうとなかろうと、JBCは常に審判と同じクリーンさが維持されるべきものと、我々は考える」「長い年月をかけて築き上げられてきたJBCの信頼を、軽率な行為によってぶち壊しにすることのないように、関係者には節度ある言動をしてもらいたい」と戒めている。
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