計画機その他
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 06:07 UTC 版)
NF-4E エドワーズ空軍基地にあるアメリカ空軍テストパイロット学校のテストパイロット養成課程で使用する機体。武装を撤去し計測用センサーを搭載している。NF-104の老朽化を受けて導入された。 空軍から退役した機体を使用しているため年によって機体が異なり、以前はC型やD型なども使用していた。老朽化により退役し各地の博物館で展示されている。 F-4H 原形機のF4Hとの混同を避ける目的で欠番となったため、存在しない。 F-4VG 主翼を可変翼に改修したF-4。計画のみ。 F-4T 1970年代後半に立案・計画された制空戦闘機型F-4E。デジタル化した火器管制装置を持ち、すべての対地攻撃能力を省略してM61A1 20mmバルカン砲と胴体下にAIM-7を主翼下にAIM-9を各4発搭載する純粋な戦闘機任務(制空戦闘および要撃)に特化させた機体だった。しかし、F-4の性能を上回るF-15やF-16などの新型機の登場で採用する国もなく中止となった。 F-4X/RF-4X イスラエル空軍の要望に応えるべくシリアで運用されているMiG-25に対抗するための発展型。イスラエルはRB-47Fに搭載されていたHIAC-1 LOROPカメラのF-4への搭載を、アラブ諸国偵察のために要求していたが、都度却下されていた。しかし1971年にアメリカは態度を変え、F-4の胴体下パイロンに搭載可能な同カメラ収納ポッド(G-139)の開発を許可した。このポッドは22ft以上の長さと4,000lb以上の重量を持つためアメリカ空軍とイスラエル政府出資によりピースジャック計画としてF-4の性能向上を図ることとなった。水メタノール噴射装置により150%に推力されることを想定して機体各部を修正し、最大速度M3.2、巡航速度M2.7を発揮するものとされ非公式にF-4Xとして知られるようになった。 しかし当時アメリカ自身が保有していないマッハ3級戦闘機をイスラエルが保有する可能性から、関連技術のイスラエルへの禁輸を決定した。これに対して、ポッドの空気抵抗も考えてカメラを機首搭載として無武装化した(戦闘機としては使用できない)RF-4Xとすることで一旦は計画が再開したものの、F-4の高性能化が可能であるという事実がF-15に与える影響と水噴射の安全性と信頼性を憂慮したアメリカ空軍が計画から離脱。結果、イスラエルだけで計画を継続できずに自然消滅することとなった。
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