行政分野への導入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 11:07 UTC 版)
日本では、地方自治体が独自に市民カード、図書館カードや施設予約カードなどにICカードを導入していたが、2003年以降、統一的に「住民基本台帳カード」(2003年8月25日から。2015年12月末に新規発行終了)、バイオメトリック・パスポート(IC日本国旅券、2006年3月20日から)、運転免許証(ICカード免許証、2007年1月4日から)、在留カード(2012年7月9日から)、個人番号カード(2016年1月4日から)にICカード(ICチップ)の採用が進んだ。また、e-Japan戦略に関連して「国家公務員身分証明書ICカード」が2006年に導入された。政策総括監に総務省の職員の出向を得てIT CITYを標榜している大阪府箕面市では、全国に先駆けて職員証にICカードを導入した。 霞ヶ関WANやLGWANにおける電子証明書を発給するための認証のため官職カードが各官庁や都道府県、市町村に導入された。 アメリカ合衆国では、米国政府従業員証 (PIV) としてICカードが採用されている。またアメリカ国土安全保障省が2009年11月から導入を開始した国民身分証「Real ID」にもICカードが導入された。 マレーシアでは、多目的市民カード「MyKad」としてICカードが採用されている。2001年4月に導入され、2003年7月までに約570万枚が配布された。アプリケーションとして、身分証明(氏名・性別・住所・生年月日・出身地など)、個人認証 (PKI)、健康情報、キャッシュカード、電子マネー、運転免許証、パスポート(近隣出入国管理)、コンタクトレス・ペイメントシステムがある。 フランスでは、1998年にICカード式の健康保険証ヴィタルカードが配布開始された。また、医師にはCPS (Carte de Professional de Sante) カードが配布された。保険金の還付手続きを電子化する事で、事務処理費用の削減と払い戻し期間の短縮などが実現された。 香港では、2003年6月23日からICチップを内蔵した香港身分証(香港IDカード)の発行が開始された。香港政府は、4年後の2007年6月までにすべてのIDカードをICカードに置き換えたいとしている。同カードは、公共図書館の利用やe-道 (e-channnel) と呼ばれる自動出入境ゲートでも使用できる(香港は国ではないので「出入国」と言わない)。2007年には、免許証としての利用も開始される予定である。 台湾では、全民健康保険(台湾の国民健康保険)の健康保険証をIC化した「健保ICカード」を2002年に導入、2003年に全面的にICカードに移行した。また、台湾の外国人登録証である「外僑居留証」も2007年よりICカード化され、2008年に全面的にICカードに移行する予定である。
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