著名人と散弾銃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 07:37 UTC 版)
狩猟が王族・貴族の趣味として定着していた欧米諸国では、古くから政治家や文化人の多くが散弾銃を用いた狩猟や射撃を趣味としており、クレー射撃もその文化から発展してきたものであった。近年の米国ではディック・チェイニー米国副大統領(ジョージ・W・ブッシュ政権)が狩猟を趣味として公言している政治家として著名であり、2006年にはウズラ猟の最中に散弾銃で友人を誤射する事故を起こしてしまっている。テレビ番組でも散弾銃を用いた狩猟や射撃を主題としたものが成立しており、メリッサ・バックマン(英語版)のような女性のハンター兼パーソナリティも活動している。 日本でも徳川将軍家以来の伝統を持つ鴨場が存在していた事により、明治時代以降は明治天皇以降の歴代天皇を筆頭に、皇族や華族、士族の中でも没落を免れ富裕層の地位を獲得していた者達等に欧米から輸入されたり、国内の鉄砲鍛冶の手で製造された散弾銃を所持して「趣味としての狩猟」を愉しむ階層が形成されていたが、第二次世界大戦以降は芸能人や文化人の少なからぬ数が相互交流の場としてクレー射撃を活用しており、2017年現在も「芸能文化人ガンクラブ」として活動を継続している。同クラブは1960年(昭和35年)から1965年(昭和40年)に掛けて活動した映画人ガンクラブを母体としており、1976年(昭和51年)前後にザ・ドリフターズのリーダーであったいかりや長介が発起人となって1978年(昭和53年)に正式発足したもので、著名なメンバーでは高木ブーらドリフメンバー全員、森繁久弥、三船敏郎、三橋達也、梅宮辰夫、松方弘樹、ジョージ川口らが所属しており、名誉会長としてクレー射撃選手でもあった麻生太郎副総理兼財務大臣(第3次安倍内閣)も在籍、1988年(昭和63年)時点では正会員43名、会友130名もの規模に達していた。しかし、2010年代中盤以降は会員の高齢化や銃規制の強化により散弾銃の所持許可を返納する会員や死去に伴う退会者も増えており、存命者も海外旅行の際に現地の射撃場で銃を撃つ程度に留めている者も少なくないという。
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