著名な法人類学者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 07:30 UTC 版)
アメリカにおいては100人前後の学会で認められた法人類学者がいると言う。 キャシー・ライクス(英語版) - ノースウェスタン大学にて自然人類学の理学博士号(Ph.D)を取得、ノースカロライナ大学の人類学准教授。BONES (テレビドラマ)の元ネタとなった本をはじめ数々の書籍も出しており、ニューヨーク・タイムズのベストセラー作家。ルワンダ国際戦犯法廷他、多数の裁判でも専門の法人類学者として証人台に立つ。 Tadao Furue(古江 忠雄) 1925年台北生まれ。農林中央金庫副総裁、古江雄吉の嫡男として東京都大田区で育つ。 東京大学理学部人類学教室で自然人類学を専攻する。東京大学大学院卒業後、福岡県小倉で行われた朝鮮戦争の米軍戦死者の鑑定を行い、やがて、ハワイの中央鑑識研究所に異動し、一貫して法医人類学を実践した法医人類学者。現在では広く使われているスーパーインポーズ法を開発し、日本人でありながら、アメリカ陸軍中央鑑識研究所の責任者となり、「骨のマジシャン」と呼ばれた。朝鮮戦争、ベトナム戦争での戦死者の遺体を修復し、身元を確認する仕事を担当し、「四万体の骨を読んだ男」として日本でも紹介され、その学術的な功績も高く評価された。 アメリカ人のピューリッツァ賞受賞作家スーザン・シーハン(Susan SHEEHAN)女史の「Missing Plane」の第2部の主役となる。同書は第二次世界大戦中に行方不明となった米軍爆撃機から遺骨を回収して身元確認がされる過程について書かれており、古江忠雄は約1年かけて、この22名すべての骨を同定。 1985年、顕著な功績のあった連邦政府職員に贈られる「エクスキャリバー賞」を受賞する。鑑識の分野で日本人でありながら、名実ともにアメリカの第一人者となる。 1976年、バンコクでエジプト航空機事故の遺体処理の際に感染したB型肝炎が原因で肝臓癌となり1988年他界。生涯を異国で法医人類学に捧げた日本人法医人類学者。亡くなった際、ロナルド・レーガン(アメリカ合衆国第40代大統領)から追悼と感謝状が送られた。作家の曽野綾子と親交が深く、数々の本で対談。古江忠雄が癌闘病中に、ハワイの自宅へ曽野が見舞いに訪れている。
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