船外活動の詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/09 21:43 UTC 版)
ドッキング計画の中には、アポロ9号が計画していたものと同じEVA(船外活動)が含まれていた。まず最初に4号が発射され、後に打ち上げられた5号を標的にして4号のほうからドッキングした。タス通信はこの模様を「相互に機能する宇宙船が誕生した…二船の電気回路は接続された。ここに搭乗員のための四つの区画を持つ実験的な宇宙ステーションが組み立てられ、機能を開始したのである」と報道した。この飛行により、ソビエトの宇宙開発は有人月飛行が実行可能な領域にまで達したと言える。モスクワテレビは、5号の軌道船の中でエリセーエフとフルノフがボリョノフ船長の助けを借りながらヤストレブ宇宙服を着る映像を生放送で中継した。 ヤストレブ宇宙服の設計は1965年に始まり、すぐにボスホート2号でレオーノフ飛行士によって史上初の船外活動に使用されたが、技術的な欠陥があることが判明した。レオーノフは1966年の一年間は、宇宙服改良のための助言スタッフとして参加した。新型宇宙服の製造と試験は1967年に始まったが、この年の4月にソユーズ1号の事故が発生し、また2号と3号もドッキングに失敗したため、新型服の使用は4号と5号の飛行まで待たなければならなかった。 ヤストレブは服が膨張するのを防ぐため、 関節部分に滑車とケーブルを装備している。上腕部分の灰色のナイロン地の周囲にめぐらされた金属製のリングが、上半身の関節部の留め金となっている。また胸部と腹部には長方形の再生式生命維持装置を備え、ソユーズの船外活動用ハッチからの出入りを容易にしている。 ボリョノフは帰還船に戻る前にフルノフとエリセーエフの生命維持装置と通信システムを点検し、ハッチを閉めると軌道船を減圧した。宇宙船が南アメリカ上空を飛行しソ連本国との通信がとだえている間、まずフルノフが4号の軌道船に乗り移った。ソ連上空にさしかかる頃、今度はエリセーエフが移乗した。彼らが背後にある船外活動用のハッチを閉じると、4号船長のシャタロフは再度船内を与圧し、両名が宇宙服を脱ぐのを手伝うために軌道船の中に入った。二人の飛行士はシャタロフに、彼が宇宙に飛び立った後に発行された新聞や手紙、電報などを手渡し、宇宙空間での宇宙船の乗り移りが完全に成功したことを証明した。
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船外活動の詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/09 21:43 UTC 版)
飛行計画には、アポロ9号で計画されていたものと同じような船外活動も含まれていた。また最初に打ち上げられたソユーズ4号との間で、史上初となる有人宇宙船同士のドッキングを果たした。タス通信はこの模様を「相互に機能する宇宙船が誕生した…二船の電気回路は接続された。ここに搭乗員のための四つの区画を持つ実験的な宇宙ステーションが組み立てられ、機能を開始したのである」と報道した。 モスクワテレビは、5号の軌道船の中でエリセーエフとフルノフがボリノフ船長の助けを借りながらヤストレブ(Yastreb、ロシア語で鷹の意)宇宙服を着る映像を生放送で中継した。 ヤストレブ宇宙服の設計は1965年に始まり、すぐにボスホート2号でアレクセイ・レオーノフ飛行士によって史上初の船外活動に使用されたが、技術的な欠陥があることが判明した。レオーノフは1966年の一年間は、宇宙服改良のための助言スタッフとして参加した。新型宇宙服の製造と試験は1967年に始まったが、この年の4月にソユーズ1号の事故が発生し、また2号と3号もドッキングに失敗したため、新型服の使用は4号と5号の飛行まで待たなければならなかった。 ヤストレブは服が膨張するのを防ぐため、 関節部分に滑車とケーブルを装備している。上腕部分の灰色のナイロン地の周囲にめぐらされた金属製のリングが、上半身の関節部の留め金となっている。また胸部と腹部には長方形の再生式生命維持装置を備え、ソユーズの船外活動用ハッチからの出入りを容易にしている。 ボリノフは司令船に戻る前にフルノフとエリセーエフの生命維持装置と通信システムを点検し、ハッチを閉めると軌道船を減圧した。宇宙船が南アメリカ上空を飛行しソ連本国との通信がとだえている間、まずフルノフが4号の軌道船に乗り移った。ソ連上空にさしかかる頃、今度はエリセーエフが移乗した。彼らが背後にある船外活動用のハッチを閉じると、4号船長のシャタロフは再度船内を与圧し、両名が宇宙服を脱ぐのを手伝うために軌道船の中に入った。二人の飛行士はシャタロフに、彼が宇宙に飛び立った後に発行された新聞や手紙、電報などを手渡し、宇宙空間での宇宙船の乗り移りが完全に成功したことを証明した。
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