職制・一人司教制とローマ教会の首位権とは? わかりやすく解説

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職制・一人司教制とローマ教会の首位権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 00:26 UTC 版)

初期キリスト教」の記事における「職制・一人司教制とローマ教会の首位権」の解説

教皇権」を参照 教会職制原始教会にはみられなかったが、初期から教会使徒継承という観念によって霊的権威を持つ指導者が必要とされたため、教会組織徐々に形成されていき、エルサレム教会で7人のディアコノス執事)、その上位にエピスコポス(監督)という職制作られ小アジア教会ではプレスビュテロス(長老)職というユダヤ教共通する職が作られた。またパウロ使徒の下に、教師奇跡を行う者、病気癒やす者など7種類の職をあげ、3世紀ローマ教会にはエクソルキストス(祓魔師)がいた。東方教会ではエピスコポス(監督)制をとり、ローマガリア教会では初期長老制であったではないかとされている。少なくとも2世紀半ば以前については使徒教父による文書ヘルマス牧者でも複数指導者描写しており、一人司教については描写されていない。しかし、2世紀半ば以降になると、アニケトスローマ司教の頃から、一人司教による教会組織確立したスミルナ教会からポリュカルポスなど東方教会司教たちをローマ集合させ、と復活祭日付について議論したウィクトル1世それまでミサギリシャ語行っていたが、彼の時代以降ラテン語行われるようになったウィクトル1世は、復活祭問題同調しない小アジア教会破門するなど、ローマ司教権威強硬にふるった180年頃のリヨン司教イレナイオスによる司教リストではすべての国の教会ローマ教会一致しなければならないローマ教会優位述べている。 ローマ司教教会における優位性は、イエスペトロ向かって天国の鍵を授けたという聖書証言根拠があり、これが教皇権の根拠となっている。 あなたはペテロである。そして、わたしはこの岩の上にわたしの教会建てよう黄泉の力もそれに打ち勝つことはない。わたしは、あなたに天国のかぎを授けよう。そして、あなたが地上でつなぐことは、天でもつながれ、あなたが地上で解くことは天でも解かれるであろう。 — マタイによる福音書16.18-19 キリスト信仰共同体指導者教会教導伝統使徒団と結ばれており、使徒職によって教会イエスとの一致保障されるペトロこのような使徒団の中で特別の使命受けた使徒首長ペテロの後継者としてローマ教会司教は、やがて中世ヨーロッパカトリック世界において使徒座教皇庁などの教会制度整備されていくなか、ローマ教皇が全司教の第1位にあり、全司教信徒対し完全で普遍的な至上権威、すなわち教皇権教皇首位権(Primatus Romani Pontifıcis)を持つようになっていく。

※この「職制・一人司教制とローマ教会の首位権」の解説は、「初期キリスト教」の解説の一部です。
「職制・一人司教制とローマ教会の首位権」を含む「初期キリスト教」の記事については、「初期キリスト教」の概要を参照ください。

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