職務と忠誠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 21:02 UTC 版)
ミニステリアーレの主な職務のひとつは城を維持することだった。彼らは防御を固めた邸宅または塔に住み、それらはしばしば彼ら自身の自由保有地の資産だった。なかには領主所有の大きな城に、他のミニステリアーレと一緒に暮らす者までいた。また領主には自由保有地の城を封土として再付与するよう要求する者もいた。彼らは自分の所有する城においては、しばしば権力を握ることも多く、従って忠誠を誓ったにもかかわらず彼らは時折主君に反抗し、特に主君の不在の時にはその財産を奪ったり命令に背いたりした。フリードリヒ1世は第2回十字軍に従軍中、国内で騒動を起こした配下のミニステリアーレ数人を絞首刑にしたことがある。だが大半のミニステリアーレは忠実で、議会内でも信用されており、戦争や流血を招く不和の際に大いに役立った。また彼らは自分たちの土地を越えて自発的に軍務に参加しない場合は報酬を期待した。もしこの支払いが予定通りになされなければ、彼らは自由の身になった。収入の低いミニステリアーレは、アルプス越えのような遠征に参加できないときには後に残ることも出来たが、そのときは封土からの収入の半額に当たる賠償金を支払わねばならなかった。 「神聖ローマ皇帝コンラート2世(在位1024-1039)は初めてミニステリアーレを大規模に帝国の統治機構に起用したと思われる」。
※この「職務と忠誠」の解説は、「ミニステリアーレ」の解説の一部です。
「職務と忠誠」を含む「ミニステリアーレ」の記事については、「ミニステリアーレ」の概要を参照ください。
- 職務と忠誠のページへのリンク