経済圏のマスメディア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 14:43 UTC 版)
三大都市圏は、都府県の境を越えた放送局や新聞社などを持っており、札幌は北海道全域に放送をし、広島や福岡は県境を越えて飛ぶ電波のおかげで、経済圏全体をカバーしている。他方、仙台経済圏は宮城県・山形県・福島県・岩手県に広がっているが、圏域全体をカバーする統一的マスメディアに乏しく、仙台の放送が経済圏全体をカバーできていない(ただし、東北6県ブロックネットは発達している)。バブル景気以降の全国「民放テレビ4局」によって隣接県が次々4局化し、宮城県からの越境電波受信のためにアンテナを高くしたり、ケーブルテレビに加入したりする世帯は減少した(→TBC・OXなど参照)。そのため、提供企業のCMが届く範囲も縮小し、在仙局のローカル番組も減少した。結果的に、商圏が県境を越えている仙台市都心部のデパートや仙台フォーラスなどのファッションビルでは、セールの時など、宮城県の他に、隣接県の放送にも別口でCMを出さざるを得ず、ビジネスサイズの割にコスト高となっている。 県境を越えるメディアは、東北6県で販売をしているブロック紙の河北新報や、宮城・山形・福島・岩手の4県で販売をしているプレスアートの出版する数々の雑誌など、紙メディアが主体となる(→仙台都市圏参照)。このため、広告対象が仙台都市圏や宮城県なのか、仙台経済圏全体なのかで、広告戦略が異なる。 しかし、統一的マスメディアに乏しい点は、見方を変えれば多様なメディアが存在することになり、仙台経済圏に含まれながらも、それぞれの地域独自の情報が得られ、関西の大阪・神戸・京都のように、仙台・山形・福島は「三都」の形式を維持している。(以下、NHKを含む放送局の数を示す。仙台と広島の経済圏にはテレビ東京系列局はない) 仙台経済圏テレビ局 13 (仙台市5、山形市5、福島市3) FM局 5 (仙台市2、山形市2、福島市1) cFM局 9 (仙台都市圏5、石巻市1、山形市2、福島市1)※南東北3県において、仙台経済圏の外にある放送局は、福島県郡山都市圏に県域放送の民放テレビ局が2局、県域放送の民放FM局が1局、cFMが1局立地している。その他、cFM放送局の立地は、酒田市1、いわき市1、会津若松市1、喜多方市1。 札幌経済圏テレビ局 6 (札幌市6) FM局 3 (札幌市3) cFM局 11 (札幌市7、北広島市1、小樽市1、岩見沢市1、滝川市1) 広島経済圏テレビ局 5 FM局 2 cFM局 2 ※広島経済圏では、広島市以外に放送局は立地していない。
※この「経済圏のマスメディア」の解説は、「仙台経済圏」の解説の一部です。
「経済圏のマスメディア」を含む「仙台経済圏」の記事については、「仙台経済圏」の概要を参照ください。
- 経済圏のマスメディアのページへのリンク