第3次声優ブーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 21:30 UTC 版)
用語として、おおむね1990年代半ばから後半にかけて、頻繁に用いられていたが、明確な定義は存在していない。第1次、第2次という使い方も、この用語から逆算的に使用されたもので、こちらも明確な定義は存在していない。この時期の特徴として、「声優のマルチ活動化や歌手活動への進出によるアイドル化」「声優の音声入りのテレビゲームやパソコンゲームの登場による仕事の増加」「声優がパーソナリティを務めるラジオ番組の普及」などが挙げられる。このことから、声の演技力のほかにも、特にアニメ・ゲームで活躍するには容姿のよさや歌唱力などといったようなことも声優に求められるようになったとされる。 1994年(平成6年)に初めての声優専門誌となる『声優グランプリ』と『ボイスアニメージュ』が相次いで創刊された。1995年(平成7年)に初の声優専門のテレビ番組『声♥遊倶楽部』が放送された。 清水香里や坂本真綾など、当時中学生でテレビアニメの主人公に抜擢される例もあり、アイドル的な注目を受けた。 1997年(平成9年)には椎名へきるが声優として初めて日本武道館で単独コンサートを開催した。椎名は声優が必ずしもアニメや外国映画吹き替えなどの、映像中のキャラクターの影という声の代行者という役割ではなく、声優そのものがスター性を持った存在となり得ることを最初に示した先駆者とみられている。 またアニメ作品で声を担当した声優が舞台公演等でその担当したキャラクターを演じる例の先駆として、サクラ大戦シリーズ#歌謡ショウが始まる。これは1997年(平成9年)から2007年(平成19年)まで続くが、サクラ大戦帝国歌劇団花組のキャラクターの声を演じている声優が、実際に舞台上でそのキャラクターを演じるミュージカル仕立ての公演で、それまでアニメ原作の舞台では俳優が演じていたが、アニメとの声の違いを指摘した子供がいたことで、サクラ大戦シリーズの総合プロデューサーである広井王子は、キャラクターの担当声優を決める際に、舞台公演も視野に入れてキャスティングしていた。
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