競技前の展望
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「2017年世界陸上競技選手権大会・男子4×100mリレー」の記事における「競技前の展望」の解説
世界陸上の主催団体である国際陸上競技連盟(IAAF)は、本種目の展望において、注目国としてジャマイカ、アメリカ合衆国、日本、中国、カナダ、そして開催国のイギリスを挙げた。 ジャマイカチームは、前回2015年北京世界陸上および、2016年のリオデジャネイロオリンピックにおける本種目で金メダルを獲得していた。またこのレースは、本大会限りでの競技引退を表明していた同国代表のウサイン・ボルトの最後のレースということでも高い注目を集めていた。世界陸上におけるボルトは、2007年大阪大会に初出場して200mと4×100mリレーで2つの銀メダルを獲得して以来、2009年ベルリン・2011年大邱・2013年モスクワ・2015年北京の4大会において、いずれも100m・200m・4×100mリレーの3種目に出場し、大邱大会の100mでフライングによる失格となったことを除きいずれも優勝し、計11個の金メダルを獲得していた。既に本ロンドン大会限りでの競技生活引退を表明していたボルトは、引退表明時に距離を100mに絞ると宣言した通り本大会では200mを欠場し、100mとこの4×100mリレーに出場を絞っていた。本種目に先駆けて8月5日に行われた100m決勝では、ボルトは9秒95のシーズンベストこそ記録したものの、銅メダルに留まっていた。また8月7日に行われた110mハードル決勝では、メンバーのオマール・マクレオドが金メダルを獲得していた。 北京世界陸上・リオ五輪ともに予選でメダル圏内の成績を残しながら決勝でテイクオーバーゾーン外でのバトンパスにより失格となっていたアメリカチームは、メンバーのジャスティン・ガトリンとクリスチャン・コールマンが直前の100mで金・銀のワンツーフィニッシュを達成していた。 リオ五輪でジャマイカに次ぐ銀メダルを獲得した日本チームは、本大会は桐生祥秀(東洋大学)、サニブラウン・アブデル・ハキーム(東京陸協)、ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)、多田修平(関西学院大学)、飯塚翔太(ミズノ)、藤光謙司(ゼンリン)の6名で構成されていた。このうち、本大会でサニブラウンは100m・200m、ケンブリッジと多田は100m、飯塚は200mにもそれぞれ出場し、桐生と藤光は本種目のみの代表選出だった。8月10日に行われた200m決勝で、サニブラウンは世界陸上同種目史上最年少の18歳5か月で決勝に進出し、7位で本大会日本勢初入賞を果たしたが、その際に右大腿部を痛め、リレーの出場は困難となっていた。 前回北京大会銀メダルの中国チームは、リオ五輪でも予選で37秒82のアジア記録を樹立するも、その直後に日本に記録を塗り替えられ(予選37秒68、決勝37秒60)、リオ決勝でも4位入賞とメダルを逃した。本大会のメンバーにも、前述2大会共通の決勝メンバーである謝震業、蘇炳添、張培萌の3名がエントリーしていた。 カナダチームは北京世界陸上・リオ五輪ともに銅メダルを獲得していた。 開催国のイギリスチームは、直前の2017年6月にフランスで行われた大会で38秒08のWL(シーズン世界最高)を記録。本大会ではメンバーのネサニエル・ミッチェル=ブレーク(英語版)が200mで4位入賞を果たしていた。
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