私的啓示
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私的啓示(してきけいじ 英語:Personal Revelation Private rveration)とは、カトリック教会で使われる用語でイスラエル人や使徒に示された人類への普遍的啓示に対し、特定個人や少数の人々に神が示されたとされる啓示を言う。 ジャンヌ・ダルクのような聖人に対し示された啓示などはカトリック教会からも認められている。私的啓示が真の啓示かどうか、その判定は至難である。 これについては、教会当局の意見に従うべきものとされている。[1]
カトリック教会でいう啓示とは2つの種類に分けられ、(1)世界的啓示:これは聖書の中に含まれているものや、使徒の伝統がカトリック教会によって伝えられてきたものの堆積をいう。 (2)特定個人又は私的な啓示:常にキリスト者の間に起こっているもの。 カトリック教会が私的啓示を公認する時には、教会の信仰に反するものがないか、良い行いであること、そして、これらは危険なく読むことができ、利益さえ伴うものであることを宣言するのみである。それらを信じているからと言って、何の義務も生じない。[2]
脚注
関連項目
私的啓示
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ルシア・ドス・サントスの手記によると、よく知られたファティマの公的出現とは別に、上述のようにジャシンタ自身は個人的に何度か聖母や近未来、あの世等を目撃している。初回は1917年夏であり、もうすぐ起こる次の戦争とする第二次世界大戦について気にかけ、大勢の人が死に、その殆どが死後地獄に堕ちる、と物思いに沈んだ。二回目は1918年10月で、自身が一人で苦しんで死ぬことを予言し、一方で聖母が天国に連れて行く約束をしてくれたことに安堵した。また聖母の無原罪の御心を通じた信心がいかに大切か強調した。三度目は、戦争、地獄、司祭と統治者、キリスト教的徳について詳しく話し、戦争は世の罪に対する神の罰以外の何物でもないとして、もし人々が生き方を変えないなら最初の罰がスペインに下されるであろうと予言し、それはスペイン内戦として実現した。また、他のどの罪より人を地獄に招いてしまうのは肉欲の罪です、死後の地獄は一度そこに落ちたら永遠に抜けられず、永遠の意味を理解したら人は自分の生き方を変える為になんでもするでしょう、と発言した。また、教会は流行と無関係です、私達の主はいつでも同じですから、と流行を追う人々に警鐘を鳴らした。また沢山の結婚が良い結婚でないので、主は喜ばれず、祝福されてもいない、とも言っている。公的出現中も1917年7月13日、彼女はルシア、フランシスコとともに、聖母から、地獄の炎やそこで燃えた炭火のように透き通った姿になって、絶望の叫びをあげながらただ不安定に業火の中を舞うだけの人や悪魔の姿を見せられて、戦慄し、しばしば話題にしていた。こうした地獄のビジョンは、ファティマの三つの啓示のうちの第一部分とされる。 1920年、闘病のさなか9歳になる直前の彼女は、12歳であったルシア・ドス・サントスと、イエスと聖母の信心について議論し、下記のように言っている。 もうすぐ私は天国に行きます。あなたはここに残って、世界にマリア様の汚れなき御心の信心を広める神様の望みを知らせることになります。あなたがこれを話す時が来たら、逃げ隠れしてはいけません。神様はそのお恵みをマリア様の汚れなき御心を通じて私達に下さること、人々はマリア様の助けを願うべきであること、イエス様の聖心はマリア様の御心もご自分と同様に尊敬されることを望んでいらっしゃること、人々はマリア様の汚れなき御心から、平和を祈り求めなければならないということ。これらをみんなに伝えなさい。神様はマリア様に世界の平和をお委ねになったのだから。私の胸の中で燃えているこの炎をみんなの心に分けてあげたい。イエス様の聖心とマリア様の汚れなき御心をこんなに愛することができるようになる、この炎を。
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